祖父江のイチョウそぶえのいちょう

名鉄尾西線山崎駅から5分。稲沢市の西部に位置する祖父江のまちは、10月下旬からイチョウが黄色に色づき始める。11月下旬には、全町が黄金色になり、「そぶえイチョウ黄葉まつり」が開催される。10,000本を超えるイチョウの樹が点在しており、なかには樹齢100年を超える古木やイチョウの原木がみられる。
 祖父江では冬季の冷たい伊吹おろしから守るため、防風林を兼ねて、古くから神社・仏閣・屋敷周りにイチョウを植えてきた。この実を敷地内で収穫していることから、祖父江町のギンナンは「屋敷ギンナン」と言われる。ギンナン生産を目的とした栽培は祖父江がもっとも古いとされている。しかし、それもわずか100年前からで、次第に大粒種の穂木が広まり、集落全体に広まっていった。  
 祖父江町は日本有数のギンナン生産地であり、いま町内で栽培されている品種は、久寿(久治)、金兵衛、藤九郎、栄神(栄信)など。「祖父江ぎんなん」が地域団体商標である。
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みどころ

11月中旬から12月上旬まで黄葉は見られるが、まちが黄金色に染まる11月下旬が一番の見ごろ。このころ、生産地が「見る」対象地にもなり、「そぶえイチョウ黄葉まつり」は1997(平成9)年から開催されている。社寺にある巨木のイチョウが黄葉になると、参拝者は感激するが、祖父江ではそのイチョウ約10,000本が真黄色になるという、全国に類を見ない美しさが出現する。