国府宮はだか祭(尾張大國霊神社)こうのみやはだかまつり(おわりおおくにたまじんじゃ)

旧暦の正月13日(新暦では2月頃)に、奈良朝時代勅命により始めたという悪疫退散の祈祷が儺追(なおい)神事となって伝わる。奈良時代に尾張国司が尾張大國霊神社で厄払いをした儺追神事と裸での寒参り風習が一緒になり、江戸末期に現在の形になった。
 旧正月2日に籤で、人々の厄を一身に引き受ける神男*(しんおとこ)といわれる儺追人(なおいにん)が決められる。祭りの前日に、裸祭りの名物の大鏡餅*がその年の奉賛地区から拝殿に奉納される。旧正月13日に厄年の男が裸になり、儺追笹を捧げ裸男*たち数千人が参道に集合する。午後4時半ごろ、おこもりからとけた神男が参道に現われると、裸男たちは手桶隊から浴びせられる手桶の水をものともせず怒涛の勢いで、拝殿に入ろうとする神男に迫り、厄を落とそうと約1時間地響きと掛け声が渦巻く中、はげしくぶつかり合う。旧正月14日午前3時になると、静寂の中、夜儺追神事が行われる。午前9時頃には、拝殿にて大鏡餅切り神事が行われたのち授与される。この餅を食べると無病息災ですごせるという言い伝えがある。厄除けの護符であるなおい布も人気があり、これらを求める人も多い。
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みどころ

裸男は、数千人にも及ぶものすごい数である。この数の男たちが神男に向かって走り出すのであるから、大きな掛け声と激しいぶつかりあい、地響きが見るものにも伝わってくる。このときが祭りのピークであるが、祭りの後の本義である夜儺追神事の静けさのなか、その余韻を味わってほしい。そして厄払いのためにも、大鏡餅を食べたい。
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補足情報

*神男(しんおとこ):儺追人選定式で志願者を集め、儺追殿で神事を斎行し、神籤(みくじ)により、儺追人を決定する。儺追人には証である差定符(さしさだめふ)を授ける。
*大鏡餅:大きさは高さ2.35m・幅2.4m。これが楼門をくぐる最大の大きさ。50俵分のもち米を使用する。重さは約4tに達する。
*裸男:裸男として参加するには、稲沢市近辺に知り合いがいたら、知り合いに相談する。いないときは市内の宿泊施設である和陽館に問い合わせするとよい。裸男になったら、「宿」と呼ばれる場所(どなたかの自宅や集会場など)に集合して、なおい笹をもって、神社に参拝する。
関連リンク 尾張大國霊神社 国府宮(WEBサイト)
参考文献 尾張大國霊神社 国府宮(WEBサイト)
文化財ナビ愛知(愛知県)(WEBサイト)
稲沢市(WEBサイト)
『愛知県の歴史散歩 上』愛知県高等学校郷土史研究会=編 山川出版社
『まつり伝承論』茂木栄 大明堂

2024年05月現在

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