安曇野ちひろ美術館あずみのちひろびじゅつかん

安曇野ちひろ美術館は安曇野市の北、松川村のほぼ中央にあり、周囲を広大な安曇野ちひろ公園(松川村営)に囲まれている。ちひろ美術館・東京の開館20周年を記念して開館した。館内には5つの展示室があり、絵本画家・いわさきちひろや世界の絵本画家の作品、絵本に関する歴史資料を展示している。
 美術館のある松川村は、戦後、ちひろの両親が開拓農民として暮らした土地で、ちひろは折にふれてこの地を訪れ、多くのスケッチを残している。
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みどころ

いわさきちひろ*は子どもを生涯のテーマとして、独特の表情の水彩画を多く残している。その作品からは、ちひろの子どもに対する愛情が感じられ、ほのぼのと感動する。
 安曇野の自然にとけこむような建物は、建築家・内藤廣の設計による。周囲の山々のシルエットと重なる三角屋根が美しい。親子で楽しめる展覧会やイベントを随時開催しており、あかちゃんや小さい子どもと共に安心して過ごせる館内設備が整っている。
 美術館の周囲に広がる安曇野ちひろ公園(松川村営、53,500m2)は、広々とした芝生の脇を清流・乳川(ちがわ)が流れ、清々しい。美術館の背景には、雪をかぶった北アルプスがまぶしく映る。(林 清)
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補足情報

*いわさきちひろ:1918~1974年。福井県に生まれ、東京で育つ。東京府立第六高等女学校卒。藤原行成流の書を学び、絵は岡田三郎助、中谷泰、丸木俊に師事。水墨画の技法にも通じる、にじみやぼかしを生かした独特な水彩画で、子どもを生涯のテーマとして描き続けた。代表作に、絵本『ことりのくるひ』(至光社)、『おふろでちゃぷちゃぷ』(童心社)、『戦火のなかの子どもたち』(岩崎書店)などがある。