山中湖花の都公園やまなかこはなのみやここうえん

富士急行富士山駅から南東へ約10km、山中湖北岸からは約1.5kmの標高約1000mの高原にある。北東から南西に向け、約30万m2の農園や花畑が広がり、その先には、裾野まで見渡せる富士山が大きく望める。
公園は、無料の花畑・農園エリアと有料の「清流の里」エリアに分かれている。
 花畑・農園エリアでは、4月下旬から5月上旬にはチューリップ、6月中・下旬にはキカラシ(アブラナ科の黄色の花)、6月下旬から7月上・中旬にはかすみ草やヤグルマソウ、花菱草、ひなげしが咲き誇る。さらに7月中旬から10月上旬にかけてはヒャクニチソウ、8月の後半からはヒマワリに10月上旬まで咲く黄花コスモスやコスモスが富士山を借景にして咲き競う。
 有料の「清流の里」へは、無料エリアから2ヵ所のゲートがあり、駐車場からは木道の「花の都大橋」で花畑を渡りながら入ることになる。「清流の里」の南西側にある全天候型温室「フローラルドームふらら」にはカフェなどがあり、年間を通じて花と触れ合うことができる。「清流の里」の屋外エリアには、チューリップ、ネモフィラ、サンパチェンスなど多彩な色合い花々が咲くレイクガーデンが広がり、その奥には水遊具広場、三連大水車、明神の滝、岩清水の滝などがある。さらに、富士山の噴火により形成された「溶岩樹型群*」を原型のまま観察できる「溶岩樹型地下観察ゾーン」もある。冬季は花は少ないが、イルミネーションなどのイベントが開かれる。
 入園は花畑・農園エリアは年間を通じ無料、「清流の里」は有料、冬季は無料の期間もあるが、イルミネーションなどのイベント開催時間帯は有料。公園の運営は株式会社山中湖観光振興公社が担っている。
#

みどころ

ここでのみどころは、広大な園地に季節ごとに植えられた、多彩な花々と遠景の富士山だ。花畑・農園エリアの花々と周囲のハリモミ純琳などの緑が季節によって微妙にあるいは大胆に色相を変えていくのも美しいが、富士山の山肌もシーズン、朝夕の時間帯によって変化するのもこの公園からみると良く分かり、それらの色彩・色相のコラボレーションが素晴らしい。また、冬季には富士山の頂上に太陽が沈む「ダイヤモンド富士」も天候条件が合えばみることができる。春から秋にはこのエリアは広大で平坦なのでレンタサイクルで巡れば、気持ちの良い高原の風を受けながら快適に楽しめる。
 有料エリアには、花畑も美しいが、水遊びができるゾーンや、レストラン、植物の販売所もあり、子どもたちから大人までが楽しめる。また「溶岩樹型群」は火山活動の不思議を目の当たりにでき興味深い。
#

補足情報

*溶岩樹型群:溶岩が高温で流れ出る際に樹木を取り囲み、燃えた木々の幹の跡が空洞化し洞穴となったものを指す。洞穴、空洞の壁面には樹皮、木目などの型を残すこともある。玄武岩質あるいは安山岩質の溶岩流にみられる。富士山北麓や浅間山山麓で多く発見されている。
関連リンク 花の都公園(WEBサイト)
参考文献 花の都公園(WEBサイト)
小学館 「日本大百科全書(ニッポニカ) 溶岩樹型」
花の都公園パンフレット

2024年07月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。