山梨県立美術館やまなしけんりつびじゅつかん

JR中央本線甲府駅の南西約4km、国道52号沿いの芸術の森公園内にある。1978(昭和53)年の開館以来、「ミレーの美術館」として広く親しまれている。
 最初の収蔵品であるジャン=フランソワ・ミレーの《種をまく人》をはじめ、ミレーやバルビゾン派の作家、ヨーロッパの主要な風景画家、ならびに山梨ゆかりの作家や日本の近現代作家の作品収集に力を注いでいる。所蔵品の総点数は現在約1万点にもおよび、コレクション展は年4回展示替えを行っている。
 ミレーやコロー、ルソーといったバルビゾン派を主に紹介する「ミレー館」、望月春江や近藤浩一路など山梨ゆかりの作家や日本近現代の重要な作家を多彩なテーマで紹介する「テーマ展示室」、版画作品で知られる萩原英雄の作品や蒐集品を紹介する「萩原英雄記念室」の3室が観覧できる。
#

みどころ

この美術館のみどころは、やはり、ミレーを代表とするバルビゾン派の絵画。この美術館の収蔵品は自然が豊かで、美しい田園風景が広がる山梨の風光、風土にあわせ、ミレーのように美しい自然を背景に大地の恵みを受けながら生活を営む農民の姿を描く画家たちの絵を中心に収集されてきたという。山梨の風光を愛でながら、バルビゾン派と通じるものを感じ取るのも鑑賞のひとつの楽しみ方だろう。
 美術館のある芸術の森公園には世界に名を馳せている芸術家たちの彫刻なども配され、バラ園や日本庭園などもあり、四季折々に楽しむことができる。素晴らしい芸術作品と富士山のコラボレーションもみどころだ。
#

補足情報

*山梨県立文学館:山梨の文学の発信拠点として、樋口一葉、太宰治、芥川龍之介、飯田蛇笏などや山梨出身ゆかりの文学者の原稿、書簡、愛用品等を展示している。特に芥川に関しては、全国でも有数のコレクションとして知られ、『羅生門』や『鼻』をはじめとする約5000枚の下書き原稿を所蔵している。
関連リンク 山梨県立美術館(WEBサイト)
参考文献 山梨県立美術館(WEBサイト)
やまなし観光推進機構「富士の国山梨」(WEBサイト)

2024年07月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。