主計町茶屋街
金沢市の「三茶屋街」のひとつで、北国街道が浅野川を渡る地点に架かる浅野川大橋の下流に位置する。茶屋町として明治期から昭和戦前期にかけて栄え、当時の建造物が多く残る。昼間でも薄暗い石段が続く「暗がり坂」や、2008(平成20)年に地元住民から依頼を受けて、作家・五木寛之氏が命名した「あかり坂」は、趣のある風景に出会える場所として多くの観光客が訪れる。川岸には、五木氏の文学碑も建てられている。
みどころ
浅野川左岸沿いに風情ある木造の町家が立ち並ぶ。夕暮れ時になると、芸妓が奏でる三味線と太鼓の音が聞こえてきて情緒溢れる雰囲気に包まれる。桜並木に石畳が敷かれ、料亭や茶屋が並び、「木虫籠」(きむすこ)と呼ばれる出格子が特徴な情緒ある町並みである。地元の文豪・泉鏡花*作品に登場する観光地としても有名(付近に出生地と記念館もある)。浅野川との一体化、茶屋のみならず、茶屋建築を活用した料理屋・カフェなどの集積も評価できる。例年7~8月には、夏の園遊会「白糸川床」(かわどこ)が開催され、浅野川大橋と中の橋にかけた川岸に設けた桟敷で、ひがしと主計町両茶屋街の芸妓のもてなしを受けながら加賀料理を味わえる。規模は近くにある「ひがし茶屋街」よりも小さいが、花街の雰囲気を落ち着いて味わうことができる。
補足情報
*泉鏡花:浪漫と幻想の世界を小説や戯曲という形で紡ぎだしてきた明治時代の文豪。「高野聖」「婦系図」「歌行燈」「日本橋」「天守物語」「義血俠血」などの代表作がある。
*町名は、加賀藩士・冨田主計(とだかずえ)の屋敷があったことに由来する。
*1999(平成11)年10月1日、旧町名として復活した地域で、旧町名復活運動のさきがけとなった。
*町名は、加賀藩士・冨田主計(とだかずえ)の屋敷があったことに由来する。
*1999(平成11)年10月1日、旧町名として復活した地域で、旧町名復活運動のさきがけとなった。
関連リンク | 金沢旅物語(金沢市観光協会)(WEBサイト) |
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参考文献 |
金沢旅物語(金沢市観光協会)(WEBサイト) 石川県(WEBサイト) |
2023年08月現在
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