立山カルデラの山体崩壊
立山カルデラは立山連峰の南西、室堂平から弥陀ヶ原の南に位置する東西6.5km、南北4.5kmの楕円形の大規模なくぼ地である。この地形は4万年前頃まで活動した弥陀ヶ原火山などが地震や大雨などにより侵食されてできた「侵食カルデラ」と考えられており、日本有数の巨大崩壊地形である。
周辺には跡津川断層をはじめいくつもの活断層が分布し、地下深くまで非常にもろい地質である。安政の飛越地震1858(安政5)年では、大鳶山・小鳶山などが崩れ、カルデラ内に土砂が厚く堆積した。以降、大雨のたびに土石流が発生し、このあたりから流れ出す常願寺川を天井川としていった。
1906(明治39)年に富山県が始めた砂防工事は1926(大正15)年に国にその事業が引き継がれ、幾多の困難と闘いながら、近代的技術を駆使して次々と砂防施設を完成させた結果、悲惨な災害は少なくなっていった。しかし、今なお膨大な不安定土砂が残っており、砂防工事は続けられている。
周辺には跡津川断層をはじめいくつもの活断層が分布し、地下深くまで非常にもろい地質である。安政の飛越地震1858(安政5)年では、大鳶山・小鳶山などが崩れ、カルデラ内に土砂が厚く堆積した。以降、大雨のたびに土石流が発生し、このあたりから流れ出す常願寺川を天井川としていった。
1906(明治39)年に富山県が始めた砂防工事は1926(大正15)年に国にその事業が引き継がれ、幾多の困難と闘いながら、近代的技術を駆使して次々と砂防施設を完成させた結果、悲惨な災害は少なくなっていった。しかし、今なお膨大な不安定土砂が残っており、砂防工事は続けられている。

みどころ
富山県立山カルデラ砂防博物館では、立山カルデラや砂防に関する様々な展示のほか、夏から秋にかけて、「立山カルデラ砂防体験学習会」として、立山カルデラを実際に訪れ、自然・歴史と砂防を見学するツアーを実施している。
この見学会では、防災遺産ともいうべき数々の砂防施設のほか、日本三大崩れ*の一つ「鳶崩れ」や、飛越地震で形成された堰止湖の生き残りである泥鰌池などカルデラ内の自然観察もできる。参加には事前の申し込みが必要である(定員あり)。
また、立山カルデラを俯瞰するには室堂山展望台や、弥陀ヶ原の立山荘から15分程登ったところにある立山カルデラ展望台からがお勧めである。
この見学会では、防災遺産ともいうべき数々の砂防施設のほか、日本三大崩れ*の一つ「鳶崩れ」や、飛越地震で形成された堰止湖の生き残りである泥鰌池などカルデラ内の自然観察もできる。参加には事前の申し込みが必要である(定員あり)。
また、立山カルデラを俯瞰するには室堂山展望台や、弥陀ヶ原の立山荘から15分程登ったところにある立山カルデラ展望台からがお勧めである。

補足情報
*日本三大崩れ:1858(安政5)年に発生した立山カルデラ(富山県富山市・立山町)における鳶(とんび)崩れ、1707年(宝永4)年の静岡県静岡市の大谷(おおや)崩れ、1911年(明治44)年に起きた長野県小谷村の稗田山(ひえだやま)崩れの総称。
関連リンク | 富山県立山カルデラ砂防博物館(WEBサイト) |
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参考文献 |
富山県立山カルデラ砂防博物館(WEBサイト) 「立山町芦峅寺字ブナ坂68」立山カルデラ砂防博物館内の展示 『立山カルデラ砂防博物館 常設展示総合解説』立山カルデラ砂防博物館 |
2025年03月現在
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