砺波平野の散居村(散村)
富山県の西部に位置し、庄川と小矢部川によって作られた約220km2の扇状地・砺波平野では、50~100mほどの間隔で屋敷林に囲まれた7,000戸を超える農家が点在しており、このような集落形態を散村と呼んでいる。富山県内では「散居村(さんきょそん)」と呼んで親しまれてきた。
その成り立ちは、それぞれの農家が家の周りを開拓して稲作を行ってきたことで、田植え後の朝夕の水の管理や、肥料、草刈り、稲刈りなど農作業を効率的に行うことができた。
特徴は、家々の周囲に「カイニョ」と呼ばれる屋敷林があることで、冬の冷たい季節風や吹雪、春先の強い南風などから家を守り、夏の暑さをやわらげる効果がある。特に、フェーンや強い季節風などへの備えから、屋敷林の厚さは砺波平野の中でも場所によって異なっている。
砺波平野の屋敷林は、スギを中心に、アスナロ、ケヤキ、カシ、エノキ、竹などで構成される。様々な気象環境から家屋を守るとともに、燃料や建築材、農業資材、生活用具、食料などとしても幅広く利用されてきた。家屋は、時代とともに変化しているが、アズマダチ*という伝統的な家屋をまだ随所で見ることができる。アズマダチは、前面の大きな三角形の妻面に太い梁と束、マス目に組まれた貫とその間の白壁となっている。その大きさ、美しさは印象的である。
その成り立ちは、それぞれの農家が家の周りを開拓して稲作を行ってきたことで、田植え後の朝夕の水の管理や、肥料、草刈り、稲刈りなど農作業を効率的に行うことができた。
特徴は、家々の周囲に「カイニョ」と呼ばれる屋敷林があることで、冬の冷たい季節風や吹雪、春先の強い南風などから家を守り、夏の暑さをやわらげる効果がある。特に、フェーンや強い季節風などへの備えから、屋敷林の厚さは砺波平野の中でも場所によって異なっている。
砺波平野の屋敷林は、スギを中心に、アスナロ、ケヤキ、カシ、エノキ、竹などで構成される。様々な気象環境から家屋を守るとともに、燃料や建築材、農業資材、生活用具、食料などとしても幅広く利用されてきた。家屋は、時代とともに変化しているが、アズマダチ*という伝統的な家屋をまだ随所で見ることができる。アズマダチは、前面の大きな三角形の妻面に太い梁と束、マス目に組まれた貫とその間の白壁となっている。その大きさ、美しさは印象的である。

みどころ
砺波平野を通る北陸新幹線や北陸自動車道からも概観することができる。砺波市内には散居村の展望スポットとして平野の東に位置する「散居村展望広場」「散居村展望台」「鉢伏山頂」があり、平野を西向きに一望することができる。とくに、田んぼに水を張る4月下旬~5月ごろには、散居村を代表する景色として、夕日が水田の水面に反射し、幻想的な夕景を見ることができる。
また、平野に位置する南砺市、小矢部市にも展望スポットがあり、それぞれの方角から見渡すことができる。
伝統家屋「アズマダチ」の古民家の中には、伝承料理や特産「大門素麺」を提供する農家レストランや、アートホテルなど、改装され利用されているものもある。散居村の中から散居村の暮らしや文化を体感することができる。
情報収集には「となみ散居村ミュージアム」(砺波市太郎丸)を利用するとよい。
また、平野に位置する南砺市、小矢部市にも展望スポットがあり、それぞれの方角から見渡すことができる。
伝統家屋「アズマダチ」の古民家の中には、伝承料理や特産「大門素麺」を提供する農家レストランや、アートホテルなど、改装され利用されているものもある。散居村の中から散居村の暮らしや文化を体感することができる。
情報収集には「となみ散居村ミュージアム」(砺波市太郎丸)を利用するとよい。

補足情報
*アズマダチ:明治時代頃から富裕層の農民に好まれた建物で、大きな切妻屋根をもち、妻側に家の玄関を設けて、妻面の束や貫を意匠的に組み、その間を白壁にぬる見事な造形の建物で、アズマダチ(吾妻建ち住宅)という。また、アズマダチの由来は、砺波平野の冬に吹く南西からの強い季節風に対応して屋敷林で南西側に厚く覆い、入り口は屋敷林が少なく朝日の上がる方向でもある東(アズマ)側を向いていること、武家(アズマ)風屋敷を真似たことからと言われている。
関連リンク | 一般社団法人 砺波市観光協会(WEBサイト) |
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参考文献 |
一般社団法人 砺波市観光協会(WEBサイト) となみ散居村ミュージアム(WEBサイト) 散居村展望台の解説板 『砺波平野の散村』砺波市立砺波散村地域研究所 『砺波平野の屋敷林』砺波郷土資料館 |
2025年03月現在
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