東京競馬場は府中市にある国内最大級の規模を誇る競馬場で、JR武蔵野線、南武線の「府中本町駅」の臨時改札口から西門まで徒歩5分、及び京王線の「府中競馬正門前駅」から正門まで徒歩2分にある。競馬場には「JRA競馬博物館」もあり、馬場内には、大人も子供も一緒に遊べる施設が充実している。
　日本ダービーはイギリスのダービーに範をとり、競走体系の確立と競走馬の資質向上を図るという意図から、1932（昭和7）年に3歳牡馬・牝馬限定の重賞競走「東京優駿大競走」として創設され、目黒競馬場の芝2,400mで行われた。1934（昭和9）年から府中の東京競馬場に舞台を移して行われ、以降は距離・競馬場とも一度も変更することなく継続している。1964（昭和39）年には「東京優駿（日本ダービー）」と改称され、現在に至っている。クラシック三冠レース（皐月賞・日本ダービー・菊花賞）のひとつで、日本ダービーは“最も幸運に恵まれた馬”が勝つと言われているほど勝利するのは難しい。このため日本ダービーの栄冠を勝ち取ることは、日本の全ての調教師や騎手などのホースマンが憧れる最高の栄誉とされている。皐月賞の勝利馬が勝利するとクラシック三冠＊の可能性が高まり、秋の菊花賞への期待感がふくらむ。
　競走名のダービーは、1780年にイギリスで同レースを創設した、第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレー氏にちなむもの。現在は一般的に3歳馬の頂点を決める競走として世界各国の競馬場でダービーが行われ、わが国でも”競馬の最大の祭典”として、競馬ファン以外にもその名が広く知れ渡るレースとなっている。