かっぱ橋道具街かっぱばしどうぐがい

東京メトロ田原町下車、浅草通りの菊屋橋交差点から言問通りにいたる約850mがかっぱ橋道具街である。大正時代の初めころ(1912年前後)に道具商・古物商が出始めた、100年以上の歴史を誇る商店街である。合羽橋の名の由来には諸説ある*。飲食店で使う和洋中の食器や漆器、和洋菓子機器、厨房設備器具、食料原材料、包装用品、食品サンプルなど約170の店舗がずらりと並ぶ。プロ相手の専門店や卸問屋が多かったが、安値で一品買いもできるため、一般客のほか修学旅行生やインバウンドの観光客も多く訪れる。
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みどころ

東京の一角に、このようなユニークな商店街があるのは驚きである。何も買わずに歩いて1軒ずつ見ながら行くのも楽しいが、親切に対応してくれるので、たとえ1品でも、思い出に購入することをおすすめしたい。各店舗により定休日は異なるが、日曜、祝日は約7割の店が休みになるので気をつけたい。
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補足情報

*諸説あり:
1:通りの真ん中に暗渠となった新堀川が流れていて、川の中ほどに架かっていた石橋が、「合羽橋」であったから。
2:金竜小学校跡地辺りにその昔、伊予新谷の城主の下屋敷があり、小身の侍や足軽が内職で作った雨合羽を、天気の良い日に近くの橋にズラリと干していたから、という「雨合羽」説。
3:曹源寺(通称”かっぱ寺”)に墓所がある合羽屋喜八にまつわる話。今から約180年前の文化年間、水はけが悪く、少しの雨で洪水になることを見かねた合羽川太郎(本名合羽屋喜八)は、私財を投げ出して掘割工事を始めた。なかなか捗らない工事の様子を見ていた隅田川の河童達は、川太郎の善行に感動して夜な夜な工事を手伝った。そして、なぜか河童を見た人は運が開け、商売も繁盛したという「河童」説。