五島美術館
世田谷区上野毛(かみのげ)の多摩川の「国分寺崖線*(こくぶんじがいせん)」上にあり、東急線上野毛駅から徒歩5分。
東急グループの礎を築いた五島慶太*(ごとうけいた)が収集した東洋の古美術を中心とする絵画・陶磁器・書跡・工芸品など、多数の名品を収蔵、展示している。常設展はなく、1~2カ月ごとにコレクションの中から各分野の代表作が選ばれて展示されると共に、年に1~2回特別展が開催される。また、展覧会ごとにギャラリートークなどが催され、入館者は庭園も見学できる。
建物は吉田五十八*の設計による平安調の王朝風寝殿造の意匠を取り入れた近代建築で、1960(昭和35)年に開館した。2012(平成24)年には開館当初の姿を留めながら館内設備を刷新し、展示室を増設するなど大規模な改修が行われた。敷地は庭園を含めると約2万m2。
東急グループの礎を築いた五島慶太*(ごとうけいた)が収集した東洋の古美術を中心とする絵画・陶磁器・書跡・工芸品など、多数の名品を収蔵、展示している。常設展はなく、1~2カ月ごとにコレクションの中から各分野の代表作が選ばれて展示されると共に、年に1~2回特別展が開催される。また、展覧会ごとにギャラリートークなどが催され、入館者は庭園も見学できる。
建物は吉田五十八*の設計による平安調の王朝風寝殿造の意匠を取り入れた近代建築で、1960(昭和35)年に開館した。2012(平成24)年には開館当初の姿を留めながら館内設備を刷新し、展示室を増設するなど大規模な改修が行われた。敷地は庭園を含めると約2万m2。

みどころ
収蔵品は数多くあり、国宝5件のほか重要文化財を含め5000件にも及ぶ。中でも国宝の源氏物語絵巻*や紫式部日記絵巻*は貴重で人気が高く、毎年ゴールデンウィークの頃に約1週間にわたって「源氏物語絵巻」の一部が展示される。
吉田五十八の建物は寝殿造の意匠を随所に取り入れており、近代建築史における貴重な建造物として注目されている。
建物も美しいが庭園も魅力的である。多摩川に向かって深く傾斜する庭園には、「大日如来」や「六地蔵」などの石仏が点在し、ツツジ、枝垂桜など、季節ごとに多彩な花が咲く。散策路には明治時代に建てられた茶室「古経楼」(こきょうろう)や、立礼席の茶室「冨士見亭」(共に非公開)がある。庭園の高低差は35mで、下部には専用出口があり、二子玉川駅まで徒歩10分程度で到達できる。最寄りの上野毛駅は安藤忠雄の近代的でスマートなデザインで、美術館と合わせて建築物が楽しめる。
吉田五十八の建物は寝殿造の意匠を随所に取り入れており、近代建築史における貴重な建造物として注目されている。
建物も美しいが庭園も魅力的である。多摩川に向かって深く傾斜する庭園には、「大日如来」や「六地蔵」などの石仏が点在し、ツツジ、枝垂桜など、季節ごとに多彩な花が咲く。散策路には明治時代に建てられた茶室「古経楼」(こきょうろう)や、立礼席の茶室「冨士見亭」(共に非公開)がある。庭園の高低差は35mで、下部には専用出口があり、二子玉川駅まで徒歩10分程度で到達できる。最寄りの上野毛駅は安藤忠雄の近代的でスマートなデザインで、美術館と合わせて建築物が楽しめる。

補足情報
*国分寺崖線:多摩川が長い年月をかけて武蔵野台地を削ってできた段丘。立川市から世田谷区、大田区まで延長30kmに及ぶ斜面。
*五島慶太:1882(明治15)- 1959(昭和34)年。日本の実業家、政治家、官僚。東急電鉄(現・東急)の事実上の創業者。阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)の小林一三と並び、「西の小林・東の五島」と称された。田園都市や、伊豆箱根の開発、軽井沢・草津の開発にも取り組んだ。
*吉田五十八:1894(明治27)年 - 1974(昭和49)年。東京の日本橋出身で、数寄屋建築を近代建築に結合させた建築家。父親(太田信義)は太田胃散の創業者。代表作品は吉田茂邸増改築、大和文華館(奈良市の美術館)、惜櫟荘(岩波書店の創業者・岩波茂雄氏の旧別荘)。
*源氏物語絵巻:源氏物語を絵画化した絵巻で平安末期の作品。
*紫式部日記絵巻:紫式部が、平安時代の1008(寛弘5)年7月から1010(寛弘7)年正月までの約1年半の間に書き遺した日記を、約250年後の鎌倉時代前期に絵巻にした作品。
*五島慶太:1882(明治15)- 1959(昭和34)年。日本の実業家、政治家、官僚。東急電鉄(現・東急)の事実上の創業者。阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)の小林一三と並び、「西の小林・東の五島」と称された。田園都市や、伊豆箱根の開発、軽井沢・草津の開発にも取り組んだ。
*吉田五十八:1894(明治27)年 - 1974(昭和49)年。東京の日本橋出身で、数寄屋建築を近代建築に結合させた建築家。父親(太田信義)は太田胃散の創業者。代表作品は吉田茂邸増改築、大和文華館(奈良市の美術館)、惜櫟荘(岩波書店の創業者・岩波茂雄氏の旧別荘)。
*源氏物語絵巻:源氏物語を絵画化した絵巻で平安末期の作品。
*紫式部日記絵巻:紫式部が、平安時代の1008(寛弘5)年7月から1010(寛弘7)年正月までの約1年半の間に書き遺した日記を、約250年後の鎌倉時代前期に絵巻にした作品。
関連リンク | 五島美術館(公益財団法人五島美術館)(WEBサイト) |
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参考文献 |
五島美術館(公益財団法人五島美術館)(WEBサイト) 五島美術館 庭園案内図 五島美術館パンフレット 「東京の美術館」木島俊介 株式会社生活情報センター |
2025年06月現在
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