国立競技場は新宿区と渋谷区に跨った敷地にあり、明治神宮外苑に隣接している。JR千駄ケ谷駅・信濃町駅、都営地下鉄国立競技場駅、東京メトロ外苑前駅から徒歩圏内にある。
　現在の国立競技場の前身の前身である「明治神宮外苑競技場」（神宮競技場）は、日本で初めての本格的陸上競技場として、青山練兵場跡地に1924（大正13）年に建設された。第二次大戦後、オリンピック招致への国際アピールとして1958（昭和33）年に開催した「第3回アジア競技大会」のために国立競技場を再建。そしてオリンピックの招致に成功し、1964（昭和39）年には東京オリンピックのメイン会場となった。2019（令和元）年には2度目の東京オリンピック開催のために、現在の国立競技場が完成した。国産木材を積極的に活用したデザインと、観客席を5色（白、黄緑、グレー、深緑、濃茶）にして視覚的な変化が生まれるよう工夫しているのが主な特徴である。敷地面積約109,800ｍ² 、観客席数約60,000（竣工時）。
　全国高校サッカー（全国高等学校サッカー選手権大会）は、前身である日本フットボール優勝大会が1918（大正7）年1月に大阪府の豊中で開催され、以降は関西を中心に行われた。1934（昭和9）年の第16回大会頃から全国規模の大会となり、1976（昭和51）年の第55回大会から首都圏開催となった。この大会の決勝戦、浦和南（埼玉）対静岡学園（静岡）の試合会場となった国立競技場には、超満員となる約6万人が来場して大人気となった。この大会以降も名将といわれた監督や名選手が数多く出て、多くの選手が全日本チームでも活躍している。現在（2025年）は開会式と開幕戦1試合、準決勝2試合と決勝戦が国立競技場で開催されている。