羽伏浦海岸はぶしうらかいがん

東京・竹芝客船ターミナルから高速船の直行便で2時間30分の新島港から車で5分、新島の東岸に南北にのびる羽伏浦海岸は、全長約7kmの白砂の海岸である。海岸には、高さ数10mの海食崖が連なり、その前には白い砂浜と青い海が広がる。新島は火山活動によって誕生した流紋岩からなる火山島で、この白砂は黒雲母流紋岩(コーガ石・抗火石*)などが砕けてできたものである。南端には、渚に面して高さ30~250mの白ママ断崖*と呼ばれる火山灰土の海食崖がつづいている。
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みどころ

白砂のビーチが長くのびる姿が魅力である。高い波が立つために、夏季の監視員がいる時以外は海水浴は禁止だが、サーフィンには適しサーフィンの聖地として世界的に知られており、四季を問わずサーファーの姿が見られる。海岸の北部には展望所の「羽伏展望台」があり、羽伏浦海岸を一望できる。水平線から昇る朝日を眺めるのにも適している。ビーチの目の前に駐車場が整備されているので、レンタサイクルやレンタカーでアクセスするとよいだろう。調布飛行場と新島空港を結ぶ新中央航空の機内からなら、離発着時に羽伏浦海岸の絶景、海の青さを俯瞰的に眺めることができる。
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補足情報

*抗火石(こうかせき、こうがせき):抗火石は、噴火によって噴き出した溶岩が固まってできた火成岩の一種で、正式名は黒雲母流紋岩(くろうんもりゅうもんがん)。軽石の一種で、スポンジ状の構造を持つガラス質のため鋸や斧で容易に切断できる。新島では、製材したものは建築の分野で広く用いられ、内装材や外装材、断熱材、タイル風呂の保温素材など、用途は多岐にわたる。抗火石の名称を用いるものは伊豆諸島の新島、式根島、神津島、伊豆半島の天城山で産出されるものだけである。渋谷駅に設置されている「モヤイ像」は新島産の抗火石で作られている。
*白ママ断崖:羽伏浦海岸の南端、大峯(300.8m)直下にある高さ250mもの断崖(海食崖)。ママは、間々下海岸(新島西岸)と同じで、崖を意味する古語。白い断崖は、新島南部の向山(むかいやま)の火山活動で生まれた白ママ層に由来している。
関連リンク ようこそ新島村へ 新島村観光情報サイト(新島村)(WEBサイト)
参考文献 ようこそ新島村へ 新島村観光情報サイト(新島村)(WEBサイト)

2025年06月現在

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