中山競馬場の有馬記念なかやまけいばじょうのありまきねん

中山競馬場は、日本中央競馬会(JRA)が管理・施行する競馬場である。敷地総面積は約68万m2で、芝コース、ダートコース、障害コースが設定されていて、リフレッシュ工事を実施しリニューアルしたスタンドや馬を間近にみることができるグランプリロード、大型ビジョンが設置されたメディアホール等を有する他、隣接するけやき公苑や馬場内広場といった幅広い年代の憩いの場も提供している。皐月賞、有馬記念、スプリンターズステークスなどの重賞レースをはじめ、数多くのレースを開催しており、開催日のスタンドは身動きできないほどの人波で埋まる。右回りのコースでカーブがきつく、直線は短く、またコース途中が上り坂となっているため、先行馬が有利であるといわれている。
 有馬記念は年末に行われる。かつてJRA理事長であった有馬頼寧(ありまよりやす)*が、野球のオールスターゲームから着想を得て、「出走馬をファンがきめるレースをやってみたい」と考え、1956(昭和31)年に「中山グランプリ」として創設した。その直後に急逝した有馬頼寧を称え、1957(昭和32)年に「有馬記念」に改称した。今では冬の風物詩となっており、JRAの全レースの中で売上高が最も大きい。
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みどころ

1年の締めくくりとして行われるレースであり、注目度は高い。三歳馬に限られるクラシック三冠(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)と異なり、ファン投票で上位10位以内になれば、その馬の獲得賞金や戦績に関わらず、全ての馬に参加する権利がある。この人気投票で出場馬が選ばれるという点も、有馬記念の人気の一つの要因となっている。
 レース開始前のファンファーレから大歓声に包まれ、ゴール後もしばらくは余韻が残る。この競馬場ならではの独特の雰囲気を楽しみたい。(牧野 博明)
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補足情報

*有馬頼寧(ありまよりやす):旧筑後国久留米藩主・有馬家の第15代当主である。また、母方の祖父は岩倉具視である。
関連リンク 日本中央競馬会(JRA)(WEBサイト)
参考文献 日本中央競馬会(JRA)(WEBサイト)

2020年04月現在

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