峠の釜めしとうげのかまめし

1885(明治18)年、信越線横川駅の開業時に「おにぎり2個とたくあん」を販売した荻野屋。その後、急勾配の碓氷峠を越えるため横川駅でED42形電気機関車の連結が必要で、その停車待ち時間に「あたたかくて家庭的で楽しい弁当が食べたい」という旅行者の要望から1958(昭和33)年に販売を開始したのが峠の釜めし。
 1962(昭和37)年には自動車旅行の増加にあわせて「峠の釜めし・ドライブイン(現荻野屋横川店)」を開設。1997(平成9)年、北陸新幹線長野駅までの開業とともに横川駅での電気機関車連結がなくなり、駅弁としての風物詩は失われたが、横川駅前をはじめとして上信越自動車道のサービスエリアなどでも販売を続けている。
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みどころ

益子焼の土釜に入った鶏肉、ごぼう、椎茸、栗、あんず、紅生姜などの組み合わせの美味しさだけでなく、彩の美しさ、漬物のわさび漬けや小茄子などもうれしい。碓氷峠越えの電気機関車連結の待ち時間に列車から降りて駅弁を買いに行く姿、また列車が出発する際駅弁の販売員が一列に並びお礼のおじぎするする姿が懐かしく、その光景は多くの人々の目に焼き付いている。
 釜めしを食べた後、益子焼の土釜が珍しくもあり、これをお土産として家に持ち帰った時期もあった。(林 清)
関連リンク おぎのや(株式会社荻野屋)(WEBサイト)
参考文献 おぎのや(株式会社荻野屋)(WEBサイト)
パンフレット「今、安中にいます。」(群馬大学公共政策研究会、2017年2月)

2020年04月現在

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