矢木沢ダムやぎさわだむ

みなかみ町の利根川最上流部に位置するダムと湖。1967(昭和42)年完成の矢木沢ダムによりできたのが人造湖の奥利根湖で、洞元・藤原と続く奥利根三湖の一番上流にあり、三湖中最大の湖。
 主ダム部はアーチ式コンクリートで、堤高131m、堤頂長352m。洪水吐き部は重力式コンクリート、透水層止水対策部はロックフィル式と、3タイプで構成される複合ダム。総貯水量は2億430万m3、利根川最大の貯水量で全国18位(2018(平成30)年現在)。
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みどころ

アーチ式コンクリートの矢木沢ダムは、ダム堤体下から見るとオーバーハングして見え、その迫力と美しさに圧倒される。
 奥利根湖はダム湖ではあるが、原生林や自然林に囲まれ、周りの山々の景観、湖面の静寂さなど神秘性が感じられる。ダム湖の水面が満水の時や紅葉の時期は特に美しく、こうした水位や紅葉情報を入手してから訪れねると美しい湖面に感激できる。
 春の新緑や夏の涼味の時期も良く、釣りやカヌー・ボートなどを楽しむことができ、またカヌーなどが浮かぶ景観も楽しい。ダムより上流に道路はなく、手つかずの豊かな自然が残されており、動植物の宝庫でもある。冬は雪一色となり、累計積雪が12mに及ぶ日本屈指の豪雪地帯でもある。
 みなかみ町の奥利根地域にある、3つのダム(藤原・矢木沢・奈良俣ダム)では、年に一度、洪水期を迎える前に、ダムの放流設備が安全に作動するか確認するための「点検放流」が行われ、迫力ある大放流を見ることができる。(林 清)
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補足情報

*冬期は雪のため立ち入りが禁止されている。詳細は沼田総合管理事務所ホームページ(http://www.water.go.jp/kanto/numata)を確認のこと。
*冬期閉鎖期間:11月中旬~5月中旬