オタトマリ沼おたとまりぬま

利尻島の南東に位置する周囲約1.1km、水深約3.5mの島内でもっとも大きな沼である。道路を隔てた海側は、雷泊奇岩で知られる岩礁地帯となっている。沼浦湿原の一部であり、近くには三日月沼がある。沼浦湿原はおよそ7,000年前以前に起きたマグマ水蒸気爆発によってできた火口跡に海面上昇で水がたまり、その後の海退に伴って約4,000年前に誕生したと考えられている。沼の周囲にはミズゴケが発達した高層湿原が広がり、沼やその周りにはカキツバタやネムロコウホネ、リシリアザミなどが咲く。オタトマリとはアイヌ語で砂のある入江を意味し、道路をはさんだ海側には島内では珍しい砂浜海岸が広がっている。天気が良いと水面に映る逆さ利尻富士が綺麗なビュースポットである。
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みどころ

利尻山の南南東方向に位置するため日中は日を浴びた利尻山を眺めることができる。駐車場から続く展望所は、利尻山を背景に、水面に映った山影と、水面に咲く花を配した構図となる絶好の撮影場所である。観光バスが複数台止められる比較的大規模な駐車場、レストハウスが整備されており、静けさが損なわれるのが少し残念だ。一周する散策路が整備されており、20分ほどで歩くことができる。利尻山の眺めがこの沼の魅力を高めていることは間違いないが、歩きながら原生的な湿原と森の中に佇む沼を感じることも貴重な体験となるだろう。
関連リンク 利尻島観光ポータルサイトりしぷら「オタトマリ沼」(WEBサイト)
参考文献 利尻島観光ポータルサイトりしぷら「オタトマリ沼」(WEBサイト)

2024年01月現在

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