樽前山たるまえさん

樽前山は北海道道央地方にある支笏湖の南側、苫小牧市の北西部に位置する三重式活火山で、標高は最高点の樽前ドームで1,041m。
 江戸時代には大噴火を起こし、苫小牧から千歳市周辺に大量の火山灰と軽石を堆積させた。特に1909(明治42)年の爆発で頂上火口内に溶岩円頂丘*を生成したことで、その姿は一度目にしたら忘れられない独特の姿となり世界的に有名になった。
 樽前山の語源は樽前川からで「タオロマイ(高岸あるもの)」が由来と言われている。
 登山口は山頂北東部の七合目まで車でアプローチでき、1時間程の登山で東山山頂に立つことができる。ただし火口原は立ち入り禁止で、視界不良の時は注意が必要。風不死岳まで縦走路もある。
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みどころ

支笏湖岸の恵庭岳、樽前山、風不死岳の三峰が支笏湖の価値を高めている。その中でも樽前山は台地状の山の上に、盛り上がった溶岩円頂丘がとびだした不思議な山容で、地肌をむき出しにし、直径450m、高さ134mのドームから噴煙を吹き出している。並び立つ風不死岳は、急峻な円錐形が対照的でうっそうとした樹林に包まれ、深い谷をもち両者は好対照な姿を見せている。
 特に千歳から苫小牧、白老あたりにかけての室蘭本線の車窓から、優雅で端正な姿がくっきり望め、一度目にしたら忘れられない独特の姿である。
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補足情報

*溶岩円頂丘:粘性の高い溶岩でできたドーム状の地形。西インド諸島のマルチニック島モンプレ一山が典型的でほかに類が少ない。わが国では箱根の駒ケ岳や雲仙普賢岳など。
関連リンク 苫小牧市観光情報(苫小牧市)(WEBサイト)
参考文献 苫小牧市観光情報(苫小牧市)(WEBサイト)
HOKKAIDO LOVE!(公益社団法人北海道観光振興機構)(WEBサイト)
『北海道の山と谷』「北海道の山と谷」再刊委員会 北海道撮影社
『北海道の山』伊藤 健次 山と渓谷社

2024年01月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。

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