クッチャロ湖くっちゃろこ

浜頓別町市街の西方に位置する。かつて陸地に浸入した海の湾口部に、砂州や砂嘴などがつくられ、閉ざされてできた海跡湖。周囲は30kmで、大沼(長径5.5km)と小沼(長径3km)の2つの沼が細い水路によって繋がり、変形した瓢箪型をしている。平均水深1.5mと浅く、標高が低いため、満潮時になると約3km離れたオホーツク海の海水が流れ込む汽水湖である。日本とロシアの間を渡る水鳥の重要な中継地になっており、春と秋には数千羽のコハクチョウと数万羽のカモ類が、冬には天然記念物のオジロワシやオオワシの姿が見られる。
 1995(平成7)年に環境省が浜頓別クッチャロ湖水鳥観察館を設置し、ここでは鳥類をはじめとする自然情報を提供している。水鳥観察館の他にも、湖畔には国民宿舎、直売店、トイレ、駐車場、キャンプ場、白鳥公園などの施設が整備されている。1989(平成元)年にラムサール条約湿地に登録された。
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みどころ

ラムサール登録湿地であり、白鳥の湖と言われているところである。湖の周りの山々は低く、あるいは山がないため、湖の上の空がとても広く見えるのが特徴である。湖面の高さが目線に近いのもよい。野鳥見学の場としてだけでなく、ただのんびりとこの自然を体感するだけでもよいのではないだろうか。キャンプ場が整備されているので、自然の中での宿泊、またはデイキャンプも楽しる。キャンプ場からは湖水に沈む大きな落日が眺められる。
 また、冬には結氷して大雪原となった湖面で、越冬中のハクチョウやオジロワシの姿が見られる。猿払から浜頓別までの国道238号線の内陸側に並行して走る北オホーツクサイクリングロードから見るクッチャロ湖のパノラマは素晴らしいが、道路の整備・共用状況は事前に調査すること。