トムラウシ山とむらうしやま

十勝川の源流トムラウシ川の水源の山で標高2,141m。表大雪と十勝岳連峰の中間に位置し、独立峰ではないものの、他の山々の主峰から遠くひと際高く目立つ存在である。
 トムラウシの語源はアイヌ語で「緑の藻の一種が群生するところ」からという説や、温泉鉱物の湧く沢の「水垢の多いところ」からという説など、諸説ある。
 登山道は表大雪や十勝岳連峰からの縦走路もあるが、南側のトムラウシ温泉からの往復が一般的である。
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みどころ

深田久弥は十勝岳から見たトムラウシ山を「荒々しく岩峰を牛の角のようにもたげたダイナミックな山」と描写し、表大雪からは「威厳があり、超俗の趣がある。こちら側からは岩峰が3つになって見えた」と記している。独立峰ではないが遠方からでもよく目立ち、山頂部が岩でできた奥深い山であることが分かる。
 前トム平から頂上直下にかけて、岩と高山植物と沼が作り出すトムラウシ公園は、夏の花の時期、秋は紅葉の時期が大変美しい。また岩場はナキウサギの生息地となっている。
 表大雪や十勝山連峰から遠くはなれており、一つ孤立して凛としてるような姿にほれ込む人が多く、また奥深い山であること、登山には長時間かかること、トムラウシの名前の響きの良さなどから、多くの登山者の憧れの山となっている。
関連リンク 新得町(WEBサイト)
参考文献 新得町(WEBサイト)
本物のアウトドアがここにある(一般社団法人新得町観光協会)(WEBサイト)
『日本百名山』深田久弥 新潮社
『北海道の山』伊藤 健次 山と渓谷社
『ヤマケイアルペンガイド 北海道の山』 伊藤 健次著 山と渓谷社

2024年02月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。