江差追分全国大会えさしおいわけぜんこくたいかい

函館市の西、渡島半島の日本海に面した江差町で行われる民謡「江差追分」の全国大会。全国から選び抜かれた江差追分の唄い手約370人が集い、日本一のノドを競い合うもので、毎年9月中旬の3日間行われる。一般の部以外にも熟年全国大会、少年全国大会も同時期に開催される。
 江差追分の歴史は、江戸時代に信州中山道で唄われていた馬子唄(まごうた)がはやり唄として全国に追分節*として広まり、越後から北前船によって江差に運ばれてきて独自の江差追分になったといわれている(発祥の地には諸説ある)。いつから江差追分が唄われてきたかについては確定的なものはなく、江戸中期以降(1764-)とされている。もともと民謡は自然発生的に唄われ始めるものであるが、江差追分も江差の風土と結合し先人が育て唄い伝えてきたもので、その発生過程を明らかにできないのは民謡としての本質によるものであるとされている。その後多くの流派に分かれてまとまりが薄れていったが、1935(昭和10)年に町長が、各師匠を説得して追分会派として統一した。こうしたこともあり江差追分は広がりを見せ、2023(令和5)年4月、本部のもと、125支部(国内120支部、海外5支部)会員2,099名をもつ組織となっている。
 江差追分については江差追分会館*で歴史や人物、節回しなどの知識が得られ、本場の江差追分を聞くことができ、また指導を受けながら唄うこともできる。
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みどころ

江差追分全国大会はまず5~6月、地区の選抜大会から始まる。北海道内の6地区に加え、東北地区、関東地区、関西地区、北信越地区の道外4地区、計10地区で選抜大会が行われ、まさに全国区になっている。秋の全国大会の3日間、会場の文化会館を拠点に江差の町はまるごとすべてが追分の舞台となり、熱気と興奮のなか、江差追分一色に染まる。
 全国大会の一般の部は2023(令和5)年で59回を数え、熟年の部、少年の部も25回と、人気のある大会ゆえに長く続いているといえよう。
 江差町は2017年度北海道で最初に日本遺産に認定され、これを記念して2019年1月札幌市中央区の札幌文化芸術劇場hitaruで江差追分札幌コンサートが開催された。歴代全国大会優勝者25名(当時約100名の優勝者)が出演し、観客4,600名が唄に酔いしれたという。
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補足情報

*追分節:追分とは街道の分岐であり、中山道では北国街道と中山道が分かれる場所で、現軽井沢町の信濃追分宿が有名。この地域で唄われた馬子唄に三味線をつけたものを追分節という。
*江差追分会館:江差追分節の保存、継承を目的に1982(昭和57)年に建設されたもの。館内には、追分資料室・伝習演示室、追分道場などがあり、追分道場では江差追分の指導を受け実際に唄うこともできる。
関連リンク 江差追分会(江差町)(WEBサイト)
参考文献 江差追分会(江差町)(WEBサイト)
北海道江差町の観光情報ポータルサイト(江差町)(WEBサイト)

2023年12月現在

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