さっぽろ雪まつりさっぽろゆきまつり

さっぽろ雪まつりは、2月上旬~中旬に開催される雪と氷をテーマにしたまつり。雪まつりの象徴である大雪像5基を中心として、中小雪像、ウインターアトラクションなどが展開される大通会場*、雪や氷のすべり台と全天候型ドームで様々な雪遊びが楽しめるつどーむ会場*、氷を楽しむ・触れるをテーマに、すすきののネオンに輝く60基の氷像を展示するすすきの会場*の3会場で行われる。
 さっぽろ雪まつりの歴史は、1950(昭和25)年、札幌の中学校・高等学校の生徒たちが6基の雪像を作ったことに始まる。大通公園に運ばれる市内の雪捨て場の雪を利用して制作されたものである。1954(昭和29)年、第5回から市民制作の像が加わり、翌1955(昭和30)年、第6回に自衛隊が初参加した。その後、企業なども加わり大規模化していく。また、1974(昭和49)年、第25回からは海外都市派遣による国際雪像コンクールが始まり、国際化していった。
 アトラクションの規模、そして全国から集まってくる見物客は年々増え、冬の北海道で最大の祭りとなった。特に雪を見たことのない東南アジアや中国の人々に北海道の海鮮物とあわせ大人気で、この時期は札幌市内も国際的な賑わいを見せる。
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みどころ

なんといっても数々の巨大な雪像に人気が集中する。雪像を始めてみる海外の人々はその大きさや写実性に驚かされ、雪像の作り方に疑問や興味を抱くであろう。
 雪像はその年に話題になった人物や事柄を奇抜な着想で造形したものが多く、写実的な建物、多くの人が知っている人物像、ユーモラスなアニメや童話の主人公など様々である。それだけに見る人を飽きさせず、興味深く見学、散策できる。これまでの雪像から代表的なものをあげると、写実的な建物や構造物では、第43回ホワイトハウス、第58回国宝彦根城、第64回豊平館、第67回北海道新幹線など。多くの人が知っている人物像では、第10回五条大橋・牛若丸と弁慶、第13回大鵬の土俵入り、第28回西郷さんと桜島など。ユーモラスなアニメや童話の主人公では、第36回キン肉マン、第44回紅の豚、第64回ちびまる子ちゃん、第70回チコちゃんなどである。
 全国各地で行われる郷土色豊かな祭りの数々は、そのほとんどが歌や踊りを伴いながら神に感謝する、いわゆる民間信仰から発した行事が多いのに対し、さっぽろ雪まつりは、市民の発想で始まり発展し成功した例である。
 雪まつり期間中は多くの人々が訪れるので、宿泊施設や交通手段の予約は大変混雑する。雪まつり開催前に訪れて、雪像づくりの現場を見学するのもゆとりがあって楽しめる。
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補足情報

*大通会場:札幌市中央区大通西1丁目から西11丁目。大雪像5基を中心として100基以上の雪像を展示し、開会式、市民雪像人気投票、国際雪像コンクールなどを実施する。
*つどーむ会場:札幌市東区栄町。地下鉄東豊線栄町駅から徒歩15分にある札幌市スポーツ交流施設コミュニティドーム「つどーむ」。子供から大人までが遊べる場、北海道ならではの体験ができる場、市民と観光客が交流できる場という3つのコンセプトのもと、屋外と屋内のそれぞれで企画が実施される。以前は真駒内やサッポロさとらんどで開催されていたが、2009(平成21)年、第60回からつどーむ会場に移された。
*すすきの会場:札幌市中央区南4条通から南6条通までの駅前通。メインの大氷像や好評の魚入り氷像をはじめ60基の氷像を展示するほか、インフォメーションやフォトサービスエリアを設け、問い合わせや会場案内、記念写真サービスなどに対応している。

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