大通公園おおどおりこうえん

札幌駅から南に約800m、市の中心街に位置する。大通西1丁目から西12丁目までの長さ約1.5km、幅員約60mの公園。1869(明治2)年、札幌にいた開拓判官の島義勇(しまよしたけ)が札幌を2つに分け、北を官庁街、南を住宅・商店街とする計画を立てた。その後1909(明治42)年、長岡安平(ながおかやすへい)*の設計で、逍遥*地としての形態が整えられた。
 芝生の敷きつめられた園内には、牧童の像、泉の像、開拓母の像、有島武郎文学碑、吉井勇歌碑、石川啄木像・歌碑、黒田清隆之像、ホーレス・ケプロン之像など大小23点の彫刻・モニュメントが並ぶ。「生命体の躍動」をテーマにした水柱最高10mの噴水もあり、市民の憩いの場となっている。
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みどころ

四季折々に咲く花壇とライラックなどが調和し、格好の市民の公園となっている。特に雪解けから5月にかけては、草木が緑になり様々な花が一斉に咲き乱れ、雪国の春の美しさ、楽しさを感じることができる。このころから焼きとうきびの「とうきびワゴン」が立ち、5月のライラックまつり、YOSAKOIソーラン祭り、夏祭り、オータムフェストなど、まつりとイベントが続く。
 2月上旬の雪まつりではメイン会場となり、毎年工夫をこらした雪像でいっぱいになる。このような公園や広場などを舞台として様々な楽しみが体験できることで、広がりのある空間が存在するありがたさがわかる。
 東端に隣接して、札幌市のシンボルでもあるさっぽろテレビ塔*がある。テレビ塔の展望台から俯瞰すると、西側に大通公園が続き、さらにそのはるか先に大倉山のスキージャンプ台が望める。西端に隣接して、オリンピックや北方文学の資料を展示する札幌市資料館がある。大通公園地下には、商店街が並ぶ名店地下街*がある。
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補足情報

*長岡安平:明治から大正時代にかけて活躍した造園家。東京の芝公園など、公園設計の第一人者。
*逍遥(しょうよう):気ままにあちこちを歩き回ること。そぞろ歩き。散歩。
*さっぽろテレビ塔:1956(昭和31)年に電波の送受信塔として建設され、翌年開業。60年を超える歴史を持つランドマークタワーである。
*地下名店街:東西にオーロラタウン全長308m、南北にポールタウン全長405mだが、札幌駅北から1,900m地下道でつながっており、中央に歩道をとり、地上とは階段で連絡している。喫茶、レストラン、みやげ物店など。
関連リンク 大通公園(公益財団法人札幌市公園緑化協会)(WEBサイト)
参考文献 大通公園(公益財団法人札幌市公園緑化協会)(WEBサイト)
ようこそSAPPORO(札幌観光協会)(WEBサイト)
『北海道の歴史散歩』 北海道高等学校日本史教育研究会 山川出版社
『るるぶ札幌』JTBパブリッシング

2024年01月現在

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