七戸町は、青森県南東部、三本木原の北部に位置する。町の西側一帯は標高1,000mを超える八甲田連峰がそびえ、広大な国有林野が広がる。山麓から東に延びる丘陵は高低差が少ない。八幡岳を源とする多くの河川が小川原湖に注ぎ込んでおり、その河川沿いには広大な水田地帯が形成されている。東は東北町、西は青森市、南は十和田市、北は東北町、平内町に接している。
 2010(平成22)年、JR東北新幹線の八戸―新青森間開通に伴い七戸十和田駅が開業した。国道4号、394号が通じ、みちのく有料道路で青森市と結ばれている。また、東部には上北自動車道の一部である「天間林道路」の整備が進められている。
 中世には南部氏の一族七戸氏の拠った地で、七戸氏の居城であったといわれる七戸城が築城、さらに見町観音堂や小田子不動堂が建立され、城下町、門前町として発展。江戸時代には七戸藩(盛岡新田藩)の所領で、奥州街道の宿駅だった。明治になって東北本線がこの地を避けて敷設されたため発展が遅れた。
 農業が主で、米、大豆、ジャガイモ、リンゴが栽培される。古くからの馬産地で、1896(明治29)年に開設された奥羽種畜牧場(現、家畜改良センター奥羽牧場)は、第二次世界大戦まで軍馬育成で知られた。戦後は日本短角牛、黒毛和種などの肉用牛を中心に東日本の肉用牛改良基地となっている。牧場も多く、競走馬など軽種馬の育成も行われている。
 縄文前期(約 6,000 年前)の寺下遺跡などや亀ケ岡式文化を代表する大型遮光器土偶を出土した山屋遺跡など縄文時代の遺跡が町内に数多く残る。ニツ森貝塚(約5,500~4,000 年前)は1998(平成 10)年に国史跡に指定。 また、奈良・平安時代の遺跡としては貝ノ口遺跡があり、10 世紀頃の大型竪穴住居跡や耕作跡、粘土採掘跡等が出土。 七戸城跡は国史跡に指定されている。

観光資源一覧