鮫川村は、県の南端に位置する。北は石川町、東は古殿町、いわき市、西は棚倉町、浅川町に、南は塙町、茨城県北茨城市に接している。
 国道289号が村の南部を横断し、349号が村を南北に縦走している。
 北東部を2級河川の鮫川が流れ、南部を1級河川久慈川の支流渡瀬川、北西部には阿武隈川の支流殿川が流れている。いずれも本村が水源。集落は鮫川の沿岸低地に散在し、中心は赤坂中野。阿武隈高原南部の頂上部にあるため山脈丘陵が連なり、村の大部分は400m~650mの範囲にある。耕地は山峡に開け、丘陵部の緩傾斜地の多くは採草放牧地に利用されている。
 1889年(明治22)7村が合併して鮫川村を構成。昭和24年、渡瀬区から青生野を1区に独立させ、7行政区となり現在に至っています。
 縄文時代からの遺跡が数々発掘されており、歴史は古い。この地方一帯は中世は「赤坂の郷」と呼ばれ、中世以降は、芦名氏、上杉氏、赤坂氏の所領、幕府直轄、小見川藩、棚倉藩の所領と次々に領主の交代があった。
 村域の大部分は山地であり、杉の用材の産が多い。この他、コンニャク・葉タバコの栽培や肉牛・乳牛の飼育が行われている。
 富田薬師堂の薬師如来立像と2躯の金剛力士立像は県指定文化財。壇ノ岡遺跡など縄文時代の遺跡もある。また、江竜田の滝、天狗橋、強滝や火打石・二段田・官沢・長遠寺は桜の名所としても知られる。この他、鮫川に沿って湯の田温泉や南東部には鹿角平観光牧場がある。

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