葛尾村は、浜通りの中央に位置する。北から東に浪江町、南から西に田村市、西に二本松市と接する。
 国道399号が通じる。
 阿武隈高地に位置する山村で、村域の大部分は山林原野が占める。阿武隈山系に属し、日山(天王山)を筆頭に竜子山等の多くの山々に囲まれる。日山や竜子山を源流とする葛尾川、野川を流域に耕地があり、またこれらの河川が合流した高瀬川の上流地域と野行地区に源を発する室原川の支川に沿った地域にも耕地がある。東に向かって斜面をなす準平原。
 1889年(明治22)4村が合併して発足。津島村と組合村を形成。1923年(大正12)に津島村との組合村を解消し、葛尾村として発足。染羽の国と称し後陸奥の一郡となり、『和名抄』に標葉郡の郷名が載せられてあり、中世、本郡海東平氏の占有だったが、その一族標葉四郎隆之が領して後に相馬領となった。
 林業への依存度が高かったが衰退傾向にある。近年、乳牛・肉牛飼育や高原野菜栽培などにも力を入れている。
 五十人山、日山は阿武隈高原中部県立自然公園に含まれる。葛尾川、高瀬川渓谷は奇岩、怪岩が多いことでしられる。民俗行事に三匹獅子舞がある。

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