能美市は、石川県南部、加賀平野のほぼ中央に位置する。西は日本海に面し、海岸部から東に向かって金沢平野、能美丘陵、能美山地と続く。北は手取側を挟んで川北町と接し、北東部にかけては白山市に囲まれ、南は小松市が隣接している。
 JR北陸本線が通じ、JR能美根上駅がある。国道8号、能美根上スマートインターチェンジから乗り降りできる北陸自動車道が通る。
 江戸時代、寺井町は北陸街道の宿場町として栄え、粟生も手取川の渡船場で北陸街道の宿駅として栄えた。海浜では製塩が行われた。能美地域一帯は「遺跡の宝庫」と言われており、原始から近世に至る遺跡が密集している。
 全国的に有名な伝統工芸である九谷焼の産地であり、陶磁器の製造・卸売業が盛ん。農業ではコシヒカリや丸いも、ゆずなどの特産品づくりが行われている。明治以降に発展した織物業は第二次世界大戦後に染色精練工業、合繊織物、撚糸などの企業に発展した他、金属、機械工業なども進出している。
 九谷焼の技術は県指定無形文化財で、九谷陶芸村(九谷焼団地)には資料館、美術館、陶芸館、技術研修所などの諸施設がある。石川県下で初めて発掘された旧石器時代遺跡、灯台笹遺跡や、秋常山古墳群(国指定史跡)、和田山・末寺山古墳群(国指定史跡)、寺井山遺跡(県指定史跡)、西山古墳群などの古墳があり、能美古墳群を形成。吉光には北陸街道の一里塚(県指定史跡)が残る。他に加賀舞子海浜公園、辰口温泉などがある。

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