鹿沼市は、栃木県の中部に位置し、宇都宮市、栃木市、佐野市、日光市、壬生町、群馬県みどり市に接する。市域の西部は足尾山地、東部は鹿沼扇状地、中部は黒川、荒井川、南摩川沿岸の低地からなっている。
 JR日光線と東武鉄道日光線が走る。国道121号、293号、352号が通じ、東北自動車道の鹿沼インターチェンジがある。
 中世末期に壬生氏が鹿沼城主となり、西の坂田山に築城して城下町、市場町として発展した。豊臣秀吉の関東侵攻のときに日光山とともに小田原北条氏に味方して滅亡し、城跡を御殿山に残すだけとなる。江戸時代には、日光例幣使街道の宿場町として、周辺農村で栽培された大麻などの集散地として栄えた。
 特にJR日光線と東武鉄道日光線の開業以降は、大麻中心の繊維工業と、製材、木材工業が発展した。東北自動車道の鹿沼インターチェンジ付近に鹿沼工業団地が造成され、電気機器、自動車部品、建築用部品、化学工業などの工場が立地操業し、木工業から機械工業への転換が進んでいる。
 農村部では米、イチゴ、コンニャク、野菜類、畜産を主とする農業が営まれている。鹿沼土として有名な園芸用の軽石土や、サツキの本場としても知られている。
 観光資源には、「泣き相撲」で知られる生子神社のほか、古峯神社や加蘇山神社がある。また、今宮神社の秋祭りで行われる屋台行事は国指定重要無形民俗文化財で、2016(平成28)年にユネスコの無形文化遺産に記載された。

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