琴浦町
印刷する県中部にあり、東は北栄町、東から南は倉吉市、南は江府町、西は大山町に接し、北は日本海に面する。
海岸部を JR山陰本線、国道9号線と、国道9号線に変更するように山陰自動車道が通じ、3つのインターチェンジがある。
大山の北東斜面から日本海岸にかけて広がる地域。南部には大山の支峰、烏ヶ山、矢筈ヶ山、勝田ヶ山、船上山などが聳え(大山隠岐国立公園の指定域)、これらを水源として日本海に向けて北流する加勢蛇川、勝田川、黒川などの流域に広がる。集落は海岸平野部を中心に発達しているほか、各河川沿いに開けた平地にも点在。勝田川上流には山川木地、大父木地などかつての木地屋集落がみられる。
2004年(平成16)に東伯町と赤碕町が合併して成立。町名は、町域の海岸部がかつて「琴ノ浦」とよばれたことに由来する。中心集落の八橋は江戸時代の城下町。赤碕港は古くからの漁港として繁栄。また、赤碕は宿場町としても栄、史跡、遺構などが多く残る。東伯は旧市場町だった。
県下有数の農畜産業地帯で、大山の広大な裾野を利用した養鶏、養豚や大山芝栽培が盛ん。他に、米作、二十世紀梨、スイカ栽培がおこなわれ、食品工業もある。赤碕漁港は県中部の中核的な漁港で、イカ、ハマチ、トビウオ、ブリなどの水揚げが多い。
大山山腹に大山滝や修験の場として知られる船上山があり、付近の船上山行宮跡(国指定史跡) や千丈滝などの景勝地を含む一帯が大山隠岐国立公園に属している。また、加勢蛇川東岸の丘陵に位置する斎尾廃寺跡(国指定特別史跡)、春日神社境内にある全国有数のシイの巨木である伯耆の大シイ(国の天然記念物)などがある。また、加勢蛇川に並行して中国自然歩道が整備されている。