県中東部にあり、東は甲良町、南は愛荘町、北から西は彦根市に接する。
 近江鉄道、国道8号が通じる。
 宇曽川中流域南岸に広がる犬上川の扇状地にあり、ほぼ起伏のない低地帯になっている。水不足に悩まされることが多かったため、集落の多くは扇端部の湧水地に立地している。面積は県下最小。
 1971年(昭和46)町制施行。地名は農作物の豊穣を祈るもの。江戸時代は彦根藩で、中世から続く商業活動がさらに活発におこなわれるなど、近江商人発祥の地の一つで、その中には蝦夷地の開拓・交易で栄えた藤野家、伊藤忠商事・丸紅の創業者である伊藤忠兵衛らが当地の出身者として知られる。
 米作、園芸、畜産を中心とする農牧業が主産業。1970年代以降、工場誘致も盛ん。
 阿自岐神社は式内社で、庭園は県の名勝となっている。伊藤忠、丸紅を築き上げた伊藤忠兵衛の旧邸が保存されて記念館になっている他、豪商藤野喜兵衛の本宅が資料館の「豊会館」となっている。この他、古川家住宅、旧豊郷尋常高等小学校本館(いずれも国の登録有形文化財)や、鉄筋校舎の豊郷小学校旧校舎群はテレビアニメ「けいおん!」に登場する桜が丘高等学校の校舎のモデルとなっている。

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