山田町は、岩手県南東部の町。 東部は北上山地が太平洋に沈降する典型的なリアス式海岸で、山田湾と船越湾の二つの湾を擁している。一部地域は三陸復興国立公園に指定されており、壁岩、磯、赤松等の海岸性原生自然の景観に優れ、学術的にも価値が高い。北は宮古市、南から西は大槌町と接する。
 三陸鉄道リアス線、国道45号、三陸縦貫自動車道山田道路が通じる。町内の主要駅として、陸中山田駅、本州最東端の駅である岩手船越駅がある。
 1643(寛永20)年にオランダ船ブレスケンス号が山田湾に入港。水、食料、野菜を補給するために入港した船員を町民がもてなしたことがきっかけで350年を経た1993(平成5)年にオランダ王国との文化交流が始まった。ユース年代を迎えてのサッカー交流やオーケストラの公演などが行われており、山田湾内に浮かぶ島をオランダ島と命名している。
 山田湾、船越半島、船越湾があり、山田漁港をはじめ織笠、大浦、田ノ浜の漁業集落では古くから漁業が盛ん。サケ、イカ、サンマ、アワビ、ウニなどの漁業とカキ、ホタテガイ、ノリ、ワカメの養殖漁業を行う。かつては商業捕鯨が盛んだったが、1987(昭和62) 年に国際捕鯨委員会(IWC)の規制により幕を閉じている。
 船越半島の赤平金剛、大釜崎、明神崎などは三陸復興国立公園(旧、陸中海岸国立公園)有数の景勝地で、周辺はキジ、ヤマドリなどの生息地として知られる。船越半島は、壁岩・磯・赤松など海岸性原生自然の景観に優れ学術的にも価値が高く、本州に残された最後の秘境ともいわれている。

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