最上町は、山形県北東端、奥羽山脈神室山地の南に開けた向町盆地の中心に位置し、西は新庄市、舟形町、南は尾花沢市、北は秋田県湯沢市、東は宮城県大崎市、加美町に接する。最上小国川が盆地中央を西流し、水田地帯が広がる。
 JR陸羽東線と国道47号が町域を東西に横断し宮城県大崎市に通じる。
 新庄藩戸沢領時代から広大な牧野を利用した馬産地であったが、今は和牛の生産・肥育が盛ん。瀬見、赤倉、大堀の3温泉があり、温水利用のウナギやアユの養殖や地熱利用の地域冷暖房を行うなどローカルエネルギーの活用も盛んである。
 宮城県境一帯は栗駒国定公園、南部は御所山県立自然公園の一部に指定されている。
 堺田の旧有路家住宅(国指定重要文化財)は江戸中期の庄屋住宅で、『おくのほそ道』では「封人の家」とあり、「蚤虱馬の尿する枕もと」を詠んだ家という。堺田から大崎市の鳴子に至る出羽仙台街道中山越は国の史跡に指定される。

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旧有路家住宅(封人の家)の写真

写真提供:最上町教育委員会

旧有路家住宅(封人の家) (山形県 最上町 )

JR陸羽東線堺田駅の北東400m、国道47号に面している。雪の多い東北地方によくみられる広間型*と呼ばれる造りの約81坪の民家。築300年以上といわれ、松尾芭蕉*が「おくのほそ道」*の旅で宿泊したとされる唯一の現存する家である。  芭蕉は雨に降り込まれ、この家に1689(元禄2)年5月15日から17日(新暦では7月1日から3日)まで滞在した...