柴田町
印刷する柴田町は、県南部に位置する。北から東は岩沼市、東は亘理町、南から東は角田市、西は大河原町、村田町に接する。
JR東北本線、阿武隈急行が通じ、JR東北本線の船岡駅、槻木駅と、阿武隈急行線の槻木駅、東船岡駅がある。また国道4号、349号が走るほか、東北自動車道村田インターチェンジと国道4号、6号、常磐自動車道とを結ぶ主要地方道亘理村田線が走る。1995年(平成7)阿武隈川に槻木大橋が架かり、対岸の角田市とつながった。
町の中央部を白石川が流れ、東南部で阿武隈川に合流して太平洋に注ぐ。北西部は丘陵地帯で、愛宕山、猪倉山、羽山など標高 200m前後の山により盆地を形成している。
1956年(昭和31)船岡、槻木の2町が合併して成立。中心地区は船岡、槻木の二つに分かれており、船岡は伊達騒動で知られる原田甲斐と名門柴田家の城下町として栄え、槻木は仙台藩直轄の穀倉地帯であり、仙南の諸盆地から仙台平野への出口にあたることから、古来軍事、交通の要衝として憚の関が設けられ、また奥州街道の64番目の宿場町として栄えた。
幹線交通網の整備に合わせるように食品関連や精密機器関連などの大手企業が町に進出し、内陸工業地帯として製造品出荷額は県内でも有数。農業においては、温暖な気候から稲作をはじめ花卉栽培も盛ん。 ゆず、ゆず酒、味噌、漬物、菊、シクラメン などを特産する。
人面土器でしられる上川名貝塚、県南地方最大規模を誇る縄文中期の深町貝塚や台遺跡などの遺構や、藩政時代の貴重な歴史資料とともに商家のたたずまいを残す「麹屋」、松尾芭蕉が訪れた際に「名月や池をめぐりて夜もすがら」の名句を残した大光寺がある。また、桜の名所として知られる船岡城址公園には「しばたの郷土館」やスロープカー、船岡平和観音、樅ノ木は残った展望デッキがある。槻木地区の「雨乞のイチョウ」は国指定天然記念物。船岡城址公園の桜と白石川堤の一目千本桜は「日本さく ら名所100選」に選ばれており、しばた千桜橋で繋がれている。また、船岡城址公園では秋に「みやぎ大菊花展」、 「曼珠沙華まつり」が開催される。この他、太陽の村、憩いの森などのレジャー施設もある。