女川町は、県東部にある。石巻市に囲まれるように接し、東は太平洋に面する。
 国道398号(リアスブルーライン)、有料道路牡鹿コバルトラインが通る。JR石巻線が通り、女川―仙台直通の仙石東北ラインが1日1往復運行している。このほか、女川港と出島、江島などの離島を結ぶ定期航路がある。
 牡鹿半島の付け根に位置するリアス式海岸の入江に位置し、出島、江島などの属島からなる。入り組んだ海岸線、黒森山、高崎山などの山々が海の近くまで迫った地形が特徴的。総面積のうち約82%が山地で、起伏に富んでいる。
 1926年(大正15)町制施行。町名は、前九年・後三年の役で安倍貞任が一族の婦女子を避難させた安野平から流れる川を女川とよんだことに由来する。女川港は古くから天然の良港として知られ、1611年(慶長16)のイスパニア使節による三陸海岸の探検測量時の文献に『石浜』と『浦宿』の地名が記されている。また、1885年(明治18)の英国ハミルトン将軍率いる東洋艦隊の初入港の際にも軍艦の停泊に最適として世界中に紹介されている。
 女川湾は天然の良港で、県内では塩釜、気仙沼、石巻と並ぶ四大漁港の一つで水産関連産業が主産業で、ノリ、牡蠣、銀鮭、ホヤ、ホタテ貝等の養殖が盛ん。地方卸売市場(魚市場)がある。寒流と暖流が交わる金華山沖漁場が近いこともあり、漁港には豊富な種類の魚が数多く水揚げされている。小屋取地区には東北電力女川原子力発電所がある。
 「南三陸金華山国定公園」地域に指定されているほか、東日本大震災により被災した三陸地域に創設された「三陸復興国立公園」地域に指定されている。奥州三大霊場の一つである「霊島 金華山」はパワースポットとして知られ、女川港から定期船が運航している。このほか、三十三観音碑、陸前江の島のウミネコ及びウトウ繁殖地(国の天然記念物)の足島、指ヶ浜貝塚(町史跡)などがある。江島法印神楽(県指定重要無形文化財)、郷社まつり、秋刀魚収穫祭などがおこなわれている。2013年には復興支援を目的に、石巻市、気仙沼市と女川町を自転車で走るツール・ド・東北がはじまった。

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