七ヶ浜町は、県中東部に位置する。南は太平洋に面し、北と東は松島湾と三方を海に囲まれ、西は仙台市、多賀城市、塩竈市と接する。
 主要地方道塩釜七ヶ浜多賀城線が海岸部を周回し各地区や工業地域を結ぶ。町外へは貞山運河に隔てられており 4 箇所の橋で結ばれている。
 松島湾及び太平洋に囲まれる半島状の形状。松島湾にある馬放島などを含む。中央部が低い丘陵になっており、海岸に向けて放射状に平地が広がる。標高は中央部丘陵にある 君ヶ岡公園の 59.4m をピークとし、全般には太平洋に面する南東側が高く西側の貞山運河に向けて低くなっていく。海岸近くの丘陵には急崖が多く、砂浜海岸を形成している菖蒲田浜、漁港や埋立地など人工地形も多く複雑な海岸線を有する。北東には松島四大観の一つである多聞山がある。また、日本三景松島の一角をなし、町内の東部が県立自然公園松島の指定を受け、海岸線に沿って特別名勝「松島」の指定を受けている。
 1959年(昭和34)町制施行。町名は、湊浜、菖蒲田浜、吉田浜、東宮浜、代ヶ崎浜、松ヶ浜、花淵浜の七浜に由来する。古くから海と密接に関わり、生活が営まれてきた地域で、海岸部には縄文文化を今に伝える貝塚をはじめとした遺跡が多く残されている。近世には大部分は仙台藩の蔵入地だった。御殿崎には仙台藩主の仮屋が置かれ、高山は明治初期に外国人避暑地となった。
 半農半漁の町で、ノリをはじめ浅海養殖が盛んで北洋漁業もおこなわれてきた。代ヶ崎浜には火力発電所があり、東宮浜背後の要害浦は埋立てにより石油基地や工業用地が造成され、湊浜は仙台港に隣接する工業用地となった。
 東北一の規模を誇る大木囲貝塚(国指定史跡)をはじめ縄文、弥生文化の遺跡を含む貝塚や横穴墓が多く、律令時代の遺跡も豊富。松島四大観の一つである多聞山や桜の名所として有名な君ヶ岡公園があるほか、七ヶ浜国際村等の文化施設をはじめ、東北地方で初めて開設された海水浴場「菖蒲田海水浴場」、七ヶ浜健康スポー ツセンター「アクアリーナ」などの施設がある。大根明神祭日、毘沙門堂縁日、笠岩堂縁日、等の伝統行事や吉田浜獅子舞がおこなわれる。海苔、わかめ、あさり、あわび、ぼっけを特産する。

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