稚内市
印刷する稚内市は、道最北端にある。南は猿払村、豊富町に接する。北・東・西は海に囲まれ、東はオホーツク海、西は日本海に面する。
JR宗谷本線、国道40号、238号が通じる。稚内港からは利尻、礼文両島にフェリーが通い、稚内空港は東京、新千歳を結んでいる。また1991年(平成3)のソ連崩壊後、樺太(サハリン)との交流が盛んとなり、1995年(平成7)コルサコフとの間に定期船が就航した。
宗谷岬と野寒布岬との間に宗谷湾を抱く。宗谷湾に面して幕別平野が広がるが、市域の大部分は樹木の少ない宗谷丘陵などが占める。中心市街は宗谷湾西岸の稚内港を中心に発達する。宗谷岬からわずか43kmの地にサハリン(旧樺太)の島影を望む国境の街で、道北の中心都市のひとつ。
1949年(昭和24)市制施行。1955年(昭和30)宗谷村を編入。市名はアイヌ語ヤムワッカナイ(冷たい水の出る沢の意)に由来する。江戸時代は宗谷岬の西側に松前藩の宗谷場所が開かれニシン漁で繁栄したが、1888年(明治21)道北の行政の中心は宗谷から稚内に移った。1923年(大正12)樺太の大泊(コルサコフ)との間に連絡船が就航して交通上の要地となった。1957年(昭和32)稚内港が重要港湾に指定され、市街南部の埋立地造成、港湾整備などが行われ、魚市場、石油基地がつくられたほか、水産加工業も活発となった。
ホタテ、昆布、ウニなどの資源育成などによる水産業のほか、酪農(乳牛・肉牛)がおこなわれる。また、稚内港はサハリン大陸棚石油系資源の開発拠点となっている。
市街背後の海岸段丘上には稚内公園があり、樺太を遠望できる。寒流水族館のある野寒布岬、日本の最北地宗谷岬、大沼北岸の道立宗谷ふれあい公園などの観光地があり、日本海沿いの原生花園は利尻礼文サロベツ国立公園の一部。1931年(昭和6)~1936年(昭和11)に建造された石油開発拠点である北防波堤ドームはギリシア神殿を思わせるような偉容を誇る港湾歴史建造物である。