夕張市
印刷する夕張市は、道のほぼ中央に位置し、東は南富良野町、占冠村、南はむかわ町、厚真町、西は由仁町、栗山町、西から北は岩見沢市、北は三笠市、芦別市に接している。
町の南部にJR石勝線、国道274号、道東自動車道が通り、夕張インターチェンジがある。国道274号から分岐して国道452線が町の中央を南北に走る。
空知地方の南部にあり、市域の大半は夕張山地の森林帯。夕張岳(1,668m)から流れる夕張川の上流部を占める都市で、夕張川の流域に沿って帯状に街が形成されている。市の中央部には、日本で2番目の湛水面積、4番目の貯水量となるダム湖であるシューパロ湖がある。
1943年(昭和18)市制施行。地名はアイヌ語「ユーパロ」(鉱泉の口の意)に由来し、夕張川に基づく。夕張川支流志幌加別川沿いに石炭の大露頭が発見され、1890年(明治23)北海道炭礦汽船(北炭)が採炭を開始、以来多くの炭鉱が開発され、夕張川本支流の各地に炭鉱集落が発達。1980年代までは石狩炭田南部の炭鉱都市として栄えた。しかし主力の夕張炭鉱が1981年(昭和56)ガス爆発の大災害により閉山。1985年(昭和59)に三菱南夕張炭鉱もガス爆発により多くの犠牲者を出し、1987年(昭和61)に真谷地鉱山も閉山。1990年(平成2)三菱南夕張炭鉱が閉山し、炭鉱は完全に廃止された。石炭依存度が高かかったため人口が激減。その後、観光開発等の過大な投資事業が失敗。金融機関からの一時借入金を利用し赤字の表面化を回避する手法をとったため、自力再建ができないほどの負債額となり、2007年(平成19)3月に財政再建団体となった。
南部に夕張メロンやナガイモの栽培など農業、精密機械や食品加工業のほか、観光業が展開されている。
旧北炭夕張炭鉱専用鉄道高松跨線橋等が登録有形文化財、三菱石炭鉱業大夕張鉄道線南大夕張駅跡等が近代化産業遺産群(経済産業省)に指定されている。石炭博物館、石炭の歴史村、夕張鹿鳴館などの石炭の歴史を展示する施設が多い。夕張岳の高山植物群落および蛇紋岩メランジュ帯は天然記念物。この他、シューパロ湖の鹿島地区周辺は眺望公園として整備されている。毎年2月中旬にゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭が開催されている。
観光資源一覧
夕張岳 (北海道 夕張市 / 北海道 南富良野町 )
南富良野町の西端、夕張市との境界に位置し、標高は1,667.8m。夕張山地は日高山地とともに北海道には珍しく非火山性の構造山地*である。 登山口は西側の冷水からと東側の金山からの2か所。原生林を縫って登山道が開かれ、標高1,400mを超えた高山帯には夕張岳固有の植物が生育しており、豊かな自然環境を有することから、国の天然記念物に...