九州国立博物館きゅうしゅうこくりつはくぶつかん

「日本文化の形成をアジア史的観点から捉える」というコンセプトのもと、全国4番目の国立博物館として2005(平成17)年に開館。太宰府天満宮奥手の丘陵地に立ち、太宰府天満宮から長いエスカレーターでアプローチすると、周囲の山並みに溶け込む穏やかな曲線を描いた全面ガラス張りの近代的な建物が突如現れ、圧倒される。自然光が差し込むエントランスフロアは、カフェやミュージアムショップなどがある。展示室は3階の特別展示室と、4階の文化交流展示室。前者が特別展、後者が平常展である。
 文化交流展示室は、旧石器時代~近世末期(開国)までを5つのテーマに分けて常時800~900件程度を展示。九州という土地柄、アジア諸国との文化交流を意識した展示内容となっている。平常展といえども、その時々にテーマを設定した期間限定の「特集展示」も行っており、スーパーハイビジョンシアターで高精細の映像を見ることもできる。
#

みどころ

文化交流展示室の中央にガイダンスエリアが設けられており、まずここで展示物の見方やテーマを把握するとよい。取り囲むように時代ごとに5つのゾーンが配されているが、見学は必ずしも時代を追う必要はない。5つのゾーンの周りに、さらにテーマを深掘りできる小部屋が続くスタイルで、興味や関心に沿って進むと自然にこの小部屋へと入り込んでしまう。
 展示内容も独自性が感じられる。テーマ2ゾーン(弥生~古墳時代)では宗像・沖ノ島の奉献品が、テーマ5ゾーン(江戸期)では長崎におけるオランダ・中国との貿易にも焦点が当たるなど、九州らしいここならではの展示が見られる。数か月ごとに企画を変える「特集展示」も興味深く、満足度が高い。
関連リンク 九州国立博物館(WEBサイト)
参考文献 九州国立博物館(WEBサイト)
パンフレット「九州国立博物館」
現地取得の案内

2020年04月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。