秋吉台山焼きあきよしだいやまやき

毎年2月第3日曜日に開催*される。古くから農家が共同の採草地から良質の草を得るための農林事業として行われてきた。この山焼きの起こりは不詳だが、農業神の三宝荒神の祭事にも関係していたと言われ、かつては採草の入会権を有する集落ごとに火入れ*が行われていたという。現在は、景観保全と自然保護を目的としつつ、合わせて観光行事として台上の草原約11.38km2に火が入れられる。
 安全確保の面から観覧は展望台周辺で設定されており、点火は午前9時30分頃、13時頃まで山焼きが行われる。この山焼きで一面、黒くなった草原は5月には新緑に生まれ変わる。
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みどころ

広大な秋吉台一帯に火を放つと、枯草が次々と燃え広がり、風に煽られた炎が5m以上の高さに舞い上がる。焼かれる草のはじける音も響き、まさしく豪快、壮麗。危険を伴う場合があるので、係員の指示に従い、立ち入り禁止箇所や防火帯へ入り込まないようにしたい。また、交通規制もあるので、事前に確認をしておく必要もある。
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補足情報

*開催:天候によっては、延期・中止もあるので、一般社団法人美祢市観光協会に事前確認を。
*火入れ:渡邉稜也等の「秋吉台の火入れと植生」によると、現在のような「行事としては、大正14(1925)年に陸軍主導で実施されたものが原型であるとされ、現在まで続いている。それ以前は明治初期の入会地についての上申書である『山野慣行成跡取調上申書』に秋吉台を利用する約半数の村で火入れが行われたとの報告がある」とされている。

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