亀崎潮干祭の山車行事かめさきしおひまつりのだしぎょうじ

3月下旬から5月初めにかけて、知多半島は祭り一色*になる。半田市においても、乙川(おっかわ)祭を皮切りに、4月中旬に、8地区で山車祭りが挙行され、最後が亀崎である。半田では1979年に、この10地区*の山車31輌が勢ぞろいする「はんだ山車まつり*」を開催した。そののち、いまでも5年に1度開催している。
 10地区の中でも、ユネスコ無形文化遺産、国の重要無形民俗文化財に登録されている亀崎潮干祭の山車行事は、亀崎町にある神前神社の祭礼で、300余年の伝統を受け継ぐ。毎年、5月3日・4日に催される。5輌の山車を、浜に曳き下ろす勇壮華麗な祭りである。5輌の山車すべてに前棚・上山の2種類のからくり人形があり、人形は華麗に舞い踊る。
 祭神である神武天皇が東征した折、海からこの地に上陸したとの伝説にちなみ、浜に山車を曳下ろしたことから、祭名がつけられた。
 潮干祭は、古来の強固な「組」組織によって、しっかりと守り伝えられている。
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みどころ

山車の上では、囃子にあわせて桜の枝を渡るなど、精巧なからくり人形が舞い踊る。なかでも、竹田からくりの流れをくむ田中組神楽車の上山人形「傀儡師」は唯一の残存例で、必見である。
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補足情報

*知多半島の祭り:全国でも類を見ないほどの100台を超える山車保有数を誇る。全国にあるからくり人形を乗せた山車の約半数が知多半島に集中する。各地区の豪商たちが富と栄華を競ったからといわれる。
知多の山車は、「知多型」とも「半田型」とも呼ばれ、大きな柱で胴を組み、きらびやかな幕で飾る二段式。前方には唐破風屋根を付けた前壇(前山)がある。祭りの起源は、各種調査によって、元禄~宝暦年間(17世紀末~18世紀前半頃)まではさかのぼれる。
*10地区:半田市内で春祭りが行われる10地区は、乙川、岩滑(やなべ)、岩滑新田、上半田、協和、成岩(ならわ)、西成岩、板山、下半田、亀崎である。
*はんだ山車まつり:5年に一度(西暦の下一桁が2もしくは7の年)行われる知多半島最大のまつりイベント。神事に関係なく、会場となる半田運河から市役所周辺を目指して、10地区31輌が集結する。この壮観・華麗な祭りを見るために、50万人以上の観客が集まる。
関連リンク 半田市(WEBサイト)
参考文献 半田市(WEBサイト)
亀崎 潮干祭(亀崎潮干祭保存会)(WEBサイト)
愛知県の公式観光ガイドAichiNow(WEBサイト)
文化財ナビ愛知(愛知県)(WEBサイト)
『ほおーだらあ!』2002.V0l.3

2024年05月現在

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