ほったらかし温泉ほったらかしおんせん

JR中央本線山梨市駅から北へ約5kmの丘の上にある温泉で、日帰りの温泉施設が1軒ある。
 市街地からブドウ畑の丘を登ると、笛吹川フルーツ公園*があり、この公園の第一駐車場の中を通り抜けて進む。登り詰めると大きな駐車場があり、その奥に素朴な木造と鉄骨の建物が並び、休憩所、お土産屋、軽食スタンドと、「あっちの湯」「こっちの湯(元湯)」の受付*となっている。
 「あっちの湯」「こっちの湯」とも内湯と露天風呂がある。2つの湯とも、露天風呂は緩やかな斜面を2段に仕切り、木の湯船と大きな岩風呂となっており、ここからの眺望は甲府盆地や富士山の大パノラマ*が広がる。源泉は2つあるが、ともにアルカリ性単純泉でほぼ無色透明、無臭。ゆっくり浸かってもらえるよう、熱めとぬるめのお湯を用意している。
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みどころ

素朴で野趣豊かな、広々とした露天風呂が魅力。なんといっても眺望が素晴らしい。甲府盆地を一望に見下ろし、目線をあげると、富士山が御坂山塊の上に間近に聳える。ここの景観は、日の出が差し込む朝のひとときと真っ暗な山並みの底に輝く甲府盆地の夜景がとりわけ見事だ。これらの景観をゆったりと湯船に浸かって楽しむことができる。
 甲府盆地の景観を、太宰治は「シルクハットを倒(さか)さまにして、その帽子の底に、小さい小さい旗を立てた」町と表現し、林真理子は「ふちを山々で囲まれたパイ型のようなかたち」と描写している。それを確かめてみるのも面白い。
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補足情報

*笛吹川フルーツ公園:果物をテーマした開放感のある都市公園。くだもの広場、果物について学べるくだもの館、くだもの工房やガラスドームの全天候型屋内公園のほか、アクアアスレチック、果樹園もある。眼下に甲府盆地と富士山を望み、眺望が素晴らしい。公園内には、眺望の素晴らしいホテルのほか、足湯、日帰り温泉「やまなしフルーツ温泉ぷくぷく」もある。
*受付:「こっちの湯」「あっちの湯」は別料金になる。年中無休。営業開始時間は日の出1時間前。
*大パノラマ:富士山は「こっちの湯」ではほぼ正面に、「あっちの湯」では斜め右方向に見える。いずれも素晴らしい眺望。
関連リンク ほったらかし温泉(WEBサイト)
関連図書 太宰治「新樹の言葉」新潮社,林真理子「葡萄が目にしみる」 角川書店
参考文献 ほったらかし温泉(WEBサイト)
山梨笛吹川フルーツ公園(WEBサイト)

2024年07月現在

※交通アクセスや料金等に関する情報は、関連リンクをご覧ください。