日本民藝館
京王井の頭線・駒場東大前から徒歩7分。1926(大正15)年に日本を代表する思想家 柳宗悦(やなぎ むねよし)*らにより企画され、大原孫三郎(おおはら まごさぶろう)*をはじめとする多数の賛同者の支援を得て、1936(昭和11)年に開館した。
柳らにより集められた陶磁器・染織品・木漆工品・絵画・金工品・石工品・編組品など、日本をはじめ朝鮮半島、台湾、中国、及び欧米の新古工芸品約17,000点を収蔵し、朝鮮時代の工芸品、古丹波・古伊万里等の陶磁器、沖縄の染織、大津絵など、質量ともに国内外で高い評価を受ける。また、ともに民藝運動を推進した陶芸家・画家 バーナード・リーチ、陶芸家 河井寛次郎、陶芸家 濱田庄司、染色家 芹沢銈介、版画家 棟方志功などの工芸作家の作品も収蔵する。
本館のうち、1936(昭和11)年に竣工した旧館と呼ばれる建物部分は柳が中心となって設計したもので、和の意匠を基調としながら随所に洋風を取り入れた造りとなっている。道路を挟んで向かいに建つ西館(旧柳宗悦邸)は日本民藝館の開館1年前に完成したもので、栃木県から移築した長屋門と柳が設計した母屋からなり、柳が生活の拠点とした建物である。
民藝運動の賛同者により大阪・倉敷・松本・豊田・出雲・鳥取など全国14箇所に民藝館、及びそれに類する美術館が開館している。
柳らにより集められた陶磁器・染織品・木漆工品・絵画・金工品・石工品・編組品など、日本をはじめ朝鮮半島、台湾、中国、及び欧米の新古工芸品約17,000点を収蔵し、朝鮮時代の工芸品、古丹波・古伊万里等の陶磁器、沖縄の染織、大津絵など、質量ともに国内外で高い評価を受ける。また、ともに民藝運動を推進した陶芸家・画家 バーナード・リーチ、陶芸家 河井寛次郎、陶芸家 濱田庄司、染色家 芹沢銈介、版画家 棟方志功などの工芸作家の作品も収蔵する。
本館のうち、1936(昭和11)年に竣工した旧館と呼ばれる建物部分は柳が中心となって設計したもので、和の意匠を基調としながら随所に洋風を取り入れた造りとなっている。道路を挟んで向かいに建つ西館(旧柳宗悦邸)は日本民藝館の開館1年前に完成したもので、栃木県から移築した長屋門と柳が設計した母屋からなり、柳が生活の拠点とした建物である。
民藝運動の賛同者により大阪・倉敷・松本・豊田・出雲・鳥取など全国14箇所に民藝館、及びそれに類する美術館が開館している。

みどころ
生活の中で用いられるために作られた工芸品が多数展示され、民藝品の世界を楽しむことができる。本館入口の正面に大階段があり、1階には3つの展示室とミュージアムショップ、2階には4つの展示室と2021(令和3)年に創設80周年を記念して改修された大展示室がある。展示室の内装や木製の展示ケースなどは、民藝品を引き立てるために柳により考案されたものである。
絵画では江戸時代の民画(土産物や奉納品、指南書のように、実際に使用するために量産された絵・絵本)が充実しており、2階第3室の「絵画室」に展示される大津絵(東海道大津宿の土産絵)、神社に奉納された絵馬、泥絵(安価な顔料で描かれた土産絵)、奈良絵(奈良の仏絵師が描いた物語絵)、カルタ絵や羽子板などが興味深い。年4回ほど特別展が開催されるほか、年に一度、暮らしに役立つ工芸品の発展をはかる目的で、全国の様々な作り手の品を公募して販売する日本民藝館展が開かれる。
西館(旧柳宗悦邸)が開館される第2・3水曜日、第2・3土曜日に合わせて訪問するのもおすすめであるし、隣接する駒場公園内にある昭和初期の旧前田家本邸と日本近代文学館とともに、一日たっぷり時間をかけて回るのも良い。
絵画では江戸時代の民画(土産物や奉納品、指南書のように、実際に使用するために量産された絵・絵本)が充実しており、2階第3室の「絵画室」に展示される大津絵(東海道大津宿の土産絵)、神社に奉納された絵馬、泥絵(安価な顔料で描かれた土産絵)、奈良絵(奈良の仏絵師が描いた物語絵)、カルタ絵や羽子板などが興味深い。年4回ほど特別展が開催されるほか、年に一度、暮らしに役立つ工芸品の発展をはかる目的で、全国の様々な作り手の品を公募して販売する日本民藝館展が開かれる。
西館(旧柳宗悦邸)が開館される第2・3水曜日、第2・3土曜日に合わせて訪問するのもおすすめであるし、隣接する駒場公園内にある昭和初期の旧前田家本邸と日本近代文学館とともに、一日たっぷり時間をかけて回るのも良い。

補足情報
*柳宗悦:1889~1961年。日本の宗教哲学者・美術評論家で民藝運動の提唱者。1925(大正14)年に民衆的工芸品の美を称揚するために「民藝」の新語を作り、「美の生活化」を目指す民藝運動を始めた。柳と並んで陶芸家の濱田庄司、河井寬次郎、染色家の芹沢銈介らが活動の中心であり、陶芸家・画家であった英国のバーナード・リーチも参画している。また、全国に賛同者がいて、活動に広がりをみせている。1934(昭和9)年に日本民藝協会が設立され、現在は各地に30の地域民藝協会があり、様々な活動が行われている。
*大原孫三郎:1880~1943年。日本の実業家・社会事業家。倉敷紡績や電力・銀行を束ねる大原財閥を築いた。社会事業として1930年に倉敷に大原美術館を開設している。
*大原孫三郎:1880~1943年。日本の実業家・社会事業家。倉敷紡績や電力・銀行を束ねる大原財閥を築いた。社会事業として1930年に倉敷に大原美術館を開設している。
関連リンク | 公益財団法人日本民藝館(WEBサイト) |
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参考文献 |
公益財団法人日本民藝館(WEBサイト) 「全国博物館総覧」1986 ぎょうせい 日本博物館協会編 |
2025年06月現在
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