東京スカイツリーとうきょうすかいつりー

東武スカイツリーラインのとうきょうスカイツリー駅、または東武スカイツリーライン、東京メトロ、都営浅草線、京成押上線の押上(スカイツリー前)駅からすぐ。高さ634(むさし、武蔵)mは自立式電波塔として世界一。中央部に設けた鉄筋コンクリート造の心柱と鉄骨造の塔体を構造的に分離し、心柱と塔体の揺れの同期の違いによってタワー全体の揺れが相殺される新しい制振システムにより、地震や強風による揺れを低減している。基底部は三本脚*で三角形の平面だが、上部に行くにしたがって円形となる。色は白だが、「スカイツリーホワイト」といって、隠し味のように藍色が入っている。デザインは元東京藝術大学学長・彫刻家の澄川喜一による。
 東京スカイツリーの大きな役割は地上デジタル放送の送信で、地上デジタル放送の完全移行に向けて建設された。この電波の送信については、都心部に林立する200m級高層ビルの影響を受ける可能性があり、600m級の新タワーからの送信が望まれた。
 展望台は2か所あり、高さ340~350mにある「天望デッキ」には、開放感のあるメイン展望台、パノラマを楽しめるレストランやカフェ、ショップなどがある。さらに上の高さ445~450mに設けられているのは「天望回廊」。445mのフロアからスロープ状で450mまで続く天望回廊はガラス張りで、関東一円を見渡せるだけでなく、空中散歩をしているかのような感覚を楽しめる。
 東京スカイツリーを中心に、商業施設の「東京ソラマチ*」、美しい展示の「すみだ水族館*」、3D音響システムを駆使したドームシアター「コニカミノルタプラネタリウム“天空”*」などが集結して、「東京スカイツリータウン」は形成される。
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みどころ

入場の際に配布されるフロアガイドには、天望デッキからみえる景色が鳥瞰図で描かれているので、眼下の景色が手にとるようにわかる。英語、中国語、ハングルなど、諸外国言語のパンフレットもあるので、外国人にも便利である。
 高さが634mあるだけに、都内を歩いていたり、車や電車から窓外を見ていると、思わぬところからスカイツリーをみることができ、そのときは驚きと喜びに変わる。スカイツリーとさまざま被写体との組み合わせで、新しいスカイツリーの風景が出現する。それが時間、季節によって変化するのも楽しみのひとつだ。
 押上駅は「スカイツリー前」とも呼ばれ、東武鉄道の駅は「とうきょうスカイツリー駅」である。どちらからもスカイツリーは近く、出口の階数も方向も違うので、帰りの際には間違えないように。
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補足情報

*三本脚:東京タワーが四辺で一辺が約100mであるのに対し、スカイツリーは正三角形で一辺が68mしかない。敷地が限られていたからだが、3本足というのは一番安定して強い。
*東京ソラマチ:タワーの入口が4階で出口が5階にあり、1階から5階に、ファッションや雑貨店、土産店、レストランなどがひしめく。6・7階がダイニング、7階にプラネタリウム、最上階にあたる30・31階は、展望も見事なソラマチダイニング スカイツリービュー。スカイツリーを楽しんだあともゆっくりと過ごせるようになっている。
*すみだ水族館:東京スカイツリータウンの5階にある水族館。小笠原諸島の魚たちが泳ぐ大水槽や、マゼランペンギンが泳ぐ水量350tの水槽、日本最大級の金魚展示ゾーン、クラゲの水槽などが人気。
*コニカミノルタプラネタリウム“天空”:3D技術を駆使したドームシアターも人気がある。
関連リンク 東京スカイツリー(東武タワースカイツリー株式会社)(WEBサイト)
参考文献 東京スカイツリー(東武タワースカイツリー株式会社)(WEBサイト)
「「不思議さ」が魅力と美しさをつくる-東京スカイツリーデザインの発想の源」 澄川喜一 観光文化213号 2012
「地球の歩き方 東京」2021年 株式会社Gakken

2025年06月現在

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