根津美術館
東京メトロ表参道駅から徒歩8分にある私立美術館。実業家、初代根津嘉一郎(1860~1940)*が蒐集した日本・東洋の古美術品を公開している。
開館は1941(昭和16)年。根津嘉一郎の遺志を引き継いだ二代嘉一郎が嘉一郎の邸宅内に開設した。この場所にはもと河内国丹南藩藩主の高木家下屋敷などがあり、現在は美術館本館のほか、4つの茶室を持つ17,000m2の広大な日本庭園も広がる。
この美術館は戦災で焼失後、1954(昭和29)年に再建され、以降2回の増改築を経て2009(平成21)年、隈研吾*の設計による現在の本館(延床面積4,014m2。展示面積1,288m2)が開館した。
1941(昭和16)年の開館時にすでに4,643件あった根津美術館のコレクションはその後も蒐集が続けられ、2025(令和7)年の3月時点で、7,630件(国宝7件、重要文化財93件、重要美術品95件含む)となっている。主な分野は、日本・朝鮮・中国など東洋の古美術品で、仏教絵画、写経、水墨画、近世絵画、中国絵画、漆工、陶磁器、日本刀とその刀装具、中国古代青銅器など、日本美術・東洋美術の幅広い分野の一級品が揃っている。刀装具においては光村利藻が収集した光村コレクション3,000点のうち約1,200点を収蔵している。また、茶人であった根津嘉一郎が集めた茶道具も名品が揃っている。
開館は1941(昭和16)年。根津嘉一郎の遺志を引き継いだ二代嘉一郎が嘉一郎の邸宅内に開設した。この場所にはもと河内国丹南藩藩主の高木家下屋敷などがあり、現在は美術館本館のほか、4つの茶室を持つ17,000m2の広大な日本庭園も広がる。
この美術館は戦災で焼失後、1954(昭和29)年に再建され、以降2回の増改築を経て2009(平成21)年、隈研吾*の設計による現在の本館(延床面積4,014m2。展示面積1,288m2)が開館した。
1941(昭和16)年の開館時にすでに4,643件あった根津美術館のコレクションはその後も蒐集が続けられ、2025(令和7)年の3月時点で、7,630件(国宝7件、重要文化財93件、重要美術品95件含む)となっている。主な分野は、日本・朝鮮・中国など東洋の古美術品で、仏教絵画、写経、水墨画、近世絵画、中国絵画、漆工、陶磁器、日本刀とその刀装具、中国古代青銅器など、日本美術・東洋美術の幅広い分野の一級品が揃っている。刀装具においては光村利藻が収集した光村コレクション3,000点のうち約1,200点を収蔵している。また、茶人であった根津嘉一郎が集めた茶道具も名品が揃っている。

みどころ
1階には、中国・北斉の如来立像(6世紀)やガンダーラの弥勒菩薩立像(3世紀)があるエントランスホールと展示室1・2・3、ミュージアムショップがあり、2階には展示室4・5・6がある。1階のエントランスホールは、庭園に面した南側壁面を全面ガラスとし、白大理石製の如来立像(北斉時代、高さ2.9m)をはじめ、中国の石仏が展示されている。展示室1・2は企画展示室であり、展示室3は仏像、展示室4は中国の青銅器、展示室5は書画・工芸品、展示室6は季節の茶道具を展示する。
企画展は年に7回行われ、陶磁器、絵画、染織、漆工、刀・刀装具などのコレクションを組み込んで実施される。なかでも定例となっているのは、国宝である尾形光琳(おがたこうりん)「燕子花図屏風(かきつばたずびょうぶ)」の展覧会である。これは毎年、燕子花の季節である4~ 5月に行われ、この時期の庭園には燕子花が咲くため、作品と実物を共に鑑賞することができる。それぞれの展覧会の見どころは事前にホームページで確認することができる。
自然の傾斜を生かした庭園は池を中心とした日本庭園で、庭内には4棟の茶室や薬師堂などの建物のほか石仏・石塔・石灯籠などが点在する。この茶室は茶会などで利用することができる。
その他に、NEZUCAFÉと名付けられた明るくモダンなカフェとミュージアムショップが楽しめる。
企画展は年に7回行われ、陶磁器、絵画、染織、漆工、刀・刀装具などのコレクションを組み込んで実施される。なかでも定例となっているのは、国宝である尾形光琳(おがたこうりん)「燕子花図屏風(かきつばたずびょうぶ)」の展覧会である。これは毎年、燕子花の季節である4~ 5月に行われ、この時期の庭園には燕子花が咲くため、作品と実物を共に鑑賞することができる。それぞれの展覧会の見どころは事前にホームページで確認することができる。
自然の傾斜を生かした庭園は池を中心とした日本庭園で、庭内には4棟の茶室や薬師堂などの建物のほか石仏・石塔・石灯籠などが点在する。この茶室は茶会などで利用することができる。
その他に、NEZUCAFÉと名付けられた明るくモダンなカフェとミュージアムショップが楽しめる。

補足情報
*初代根津嘉一郎:山梨県生まれの実業家・政治家。金融・保険業から、東武鉄道の経営再建を始めとした全国の鉄道の買収・再建により根津財閥を形成した。古美術や茶の湯に造詣が深く、明治以降の美術品の海外流出を憂い、多数の美術品を蒐集し、これが後の根津美術館の基礎となった。また、教育事業にも関わり、武蔵高校(現在の武蔵大学、同中・高校)を設立した。
*隈研吾(1954~):日本の建築家。登米町伝統芸能館、那珂川町馬頭広重美術館、根津美術館、梼原・木橋ミュージアムなど、美術館建築で多くの賞を得ている。
*隈研吾(1954~):日本の建築家。登米町伝統芸能館、那珂川町馬頭広重美術館、根津美術館、梼原・木橋ミュージアムなど、美術館建築で多くの賞を得ている。
関連リンク | 公益財団法人根津美術館(WEBサイト) |
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参考文献 |
公益財団法人根津美術館(WEBサイト) 美術手帖(カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社)(WEBサイト) 「東京のミュージアム100」芸術新潮編集部編 新潮社 「全国博物館総覧」日本博物館協会編 ぎょうせい |
2025年06月現在
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