茂林寺もりんじ

茂林寺前駅の南東約300m、杉の茂った平地にある。1426(応永33)年開山の末寺18カ寺を有する大寺で、むかし話で登場する「分福茶釜」*があるので有名。山門を入ると、ユーモラスな22の大きな陶製の狸が両側にずらりと並んで迎えてくれる。本堂内の宝物室には分福茶釜を初め狸のコレクションや寺宝が展示されている。
 茂林寺沼とその周辺は低地湿原になっており、ノハナショウブ・カキツバタなどのほかコウホネやエゾミソハギなどの湿生植物が群生している。
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みどころ

山門と本堂の間に21体のたぬきのモニュメントがあり、独自のユーモラスな表情とモニュメントの下部に記された句が様々で楽しい。分福茶釜の物語を知っている人には興味深い境内である。山門と本堂のかやぶきの屋根が重厚で素晴らしい。
 上毛かるたでは「分福茶釜の 茂林寺」とうたわれている。(林 清)
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補足情報

*分福茶釜:おとぎ話で名高い茶釜。鉄製で周囲1.2m、重量11.3kgあり、21.8リットル入る。言い伝えでは1570(永禄13・元亀元)年に1,000人の大法要を催すために守鶴和尚が持ってきたものとされ、いくら汲んでも茶釜の湯は尽きることがなかったという。福を分かつので分福と名付けられたと言われ、この茶を飲めば開運出世、不老長寿のご利益があるとされる。また、江戸時代のおとぎ話では、茶釜を火にかけたところ狸が正体を現わし、化け茶釜だと言われ、古道具屋に売られたが、綱渡りなどの曲芸をし、見物人にもてはやされたとなっている。
関連リンク 茂林寺(WEBサイト)
参考文献 茂林寺(WEBサイト)

2020年04月現在

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