長野県は、本州の中央部に位置し、中部地方の東部を占める県。面積は1万3561.56km2で全国都道府県中の第4位、19市14郡23町35村からなる。県庁所在地は長野市。周囲を新潟、富山、岐阜、愛知、静岡、山梨、埼玉、群馬の8県に囲まれている。
 県域の80%は山岳地で、中央部をほぼ南北に走る筑摩山地と八ヶ岳火山連峰によって東西に二分される。東部は、北流する千曲川の流域で、上流から佐久上田、長野の3盆地が連なり、佐久盆地、上田盆地を東信、長野盆地を北信とよぶ。西部は、犀川、天竜川、木曽川などの流域で、松本、諏訪、伊那の3盆地と木曽谷に分かれ、松本盆地を中信、ほかを南信とよんでいる。
 本県の気象は一様ではなく、南部地方は太平洋側、北部地方は日本海側、中部地方は内陸性で、気温は寒暖の差が大きい。降雨分布も地域性が大きく、西部から南部にかけては年降水量 2,000mm に達し、東北部は 1,000mm 前後の少雨地帯である。また降雪量は北部県境付近及び西部山岳地方が多く、豪雪地帯となっている。
 古来畿内と東国を結ぶ交通路にあたり、東西の文化・技術の影響を受けてきた。五街道のうち、中山道と甲州街道が通過し、沿道には宿駅が整備された。これ以外に、隣接諸国からの物資搬入の役目を果たした野麦、糸魚川、三州、武州などの各街道があった。
 近世末から普及した養蚕業が発展を続け、明治中期には全国一の養蚕県となった。県下各地に製糸工業がおこり、諏訪地方は日本の製糸のメッカとまでいわれた。また現在全国第2位の生産量をあげているリンゴも明治10年代に栽培が始まった。しかし昭和初年の経済不況は長野の製糸工業や養蚕業に大きな打撃を与えた。第二次世界大戦後は桑畑にかわって、リンゴ、ナシなどの果樹や野菜作が畑作の主流を占め、工業も内陸型の機械工業にかわった。
 県域の大部分が山地のため、中部山岳、上信越高原、妙高戸隠連山、南アルプス、秩父多摩甲斐の5国立公園、妙義荒船佐久高原、八ヶ岳中信高原、天竜奥三河の3国定公園のすべてが山岳地や山地に指定されている。雄大な山岳に、野沢や湯田中・渋、別所、白骨、鹿教湯、信州高山など全国屈指の数を誇る温泉地を有している。松本城や善光寺などの人文資源も豊富に揃い、日本を代表するリゾート地の軽井沢などは年間を通して多くの観光客で賑わっている。

地図から探す

%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%9C%8C内の資源一覧

荒船山の写真

荒船山 ( 群馬県 下仁田町 / 長野県 佐久市 )

下仁田町の南西端、長野県境に接し頂上周辺が平らな形状の山。山頂は南側にある経塚山で1,423m。  かつて溶岩が平らな地面に流れて固まり、その後の隆起と侵食によって一番固い溶岩台地が残ったため長い平らな稜線をもつ不思議な形をした山ができたという。  下仁田ジオパークの見どころのひとつにもなっており登山道中では、溶岩噴出前...

湯の丸高原レンゲツツジ群落の写真

湯の丸高原レンゲツツジ群落 ( 群馬県 嬬恋村 / 長野県 東御市 )

湯ノ丸山の地蔵峠付近標高1,600~2,100m前後とその山麓の高原に、6月下旬約60万株のレンゲツツジが開花する。レンゲツツジは群馬県の県花である。  この群落は明治時代に始まった牛の放牧により、湯の丸地域が草原化してできたといわれる。牛はレンゲツツジを食べないため、草原一面がレンゲツツジの花畑になったという。1956(昭和31)年...

苗場山頂周辺の湿原の写真

苗場山頂周辺の湿原 ( 新潟県 湯沢町 / 新潟県 津南町 / 長野県 栄村 )

標高2,145m。新潟・長野の県境に、南にゆるやかに傾く広大な山頂をもつ火山で、なだらかな山頂には高層湿原が発達し、オオシラビソノの樹林の間には、径数mから20mほどの池塘が何百も点在している。まさに天上の楽園の言葉にふさわしい。山名が表わすように、むかし池塘は苗田と考えられ、神が稲を植えた所と伝えられている。北面の中腹には...

戸隠そば(信州そば)の写真

写真提供:一般社団法人 戸隠観光協会

戸隠そば(信州そば) ( 長野県 長野市 )

「信濃では月と仏とおらがそば」と一茶の句にもあるように、そばは信州の代表的な名産である。  そばは白い清楚な花を夏と秋に咲かせる。いわゆる夏そばと秋そばで一年に二回収穫される。白い花が咲いたのち黒い皮におおわれた種実ができる。この種実をひいて、胚乳部を出し、これを粉にしたのがそば粉で、つなぎに小麦粉を入れて作る。 ...

恵那山の写真

恵那山 ( 長野県 阿智村 / 岐阜県 中津川市 )

長野県阿智村と岐阜県中津川市にまたがる、中央アルプス最南端の標高2,191mの山。  恵那山の名前は天照大神の胞衣(えな)を山頂に納めたからという。古くからの信仰の山で頂上には恵那神社奥宮本社が祀られている。また、恵那山の姿が船を伏せた形に見えるので舟覆山(ふなふせやま)とも呼ばれていた。  山頂にもトウヒやコメツガなど...

花桃の里、はなもも街道の写真

写真提供:株式会社阿智昼神観光局

花桃の里、はなもも街道 ( 長野県 阿智村 )

長野県南部飯田市に隣接する阿智村の月川温泉にある「花桃の里」、飯田市から南木曽町の妻籠宿に至るまでの国道256号線の「はなもも街道」などに花桃が植えられており、4月上旬から5月上旬まで様々な地域で開花する。  1922(大正11)年電力会社の社長であった福沢桃介(福沢諭吉の娘婿)がドイツのミュンヘンで咲く三色の花桃を見かけ、その...

新野の盆踊りの写真

写真提供:阿南町役場

新野の盆踊り ( 長野県 阿南町 )

長野県飯田市の南に位置する阿南町の新野地区で、8月14日から16日の3晩と8月第4土曜日に行われる盆踊り。三味線や太鼓などは一切使わず、進行役の歌に、輪になった踊り手が唱和して一晩中踊り明かされるもの。  その歴史は定かではないが、室町時代末期瑞光院建立の際に三州(今の愛知県三河)の人たちが来て踊った姿を見て、これを習った...

碌山美術館の写真

写真提供:公益財団法人 碌山美術館

碌山美術館 ( 長野県 安曇野市 )

安曇野に生まれた彫刻家荻原守衛(おぎはらもりえ 号:碌山(ろくざん))の作品を展示した美術館で、1958(昭和33)年に開館したもの。赤レンガ造の小さな教会風の建物で、代表作『女』『北條虎吉像』など14点の彫刻や彼の蔵書・資料が並べられている。  第一展示棟、第二展示棟には彼の影響をうけた芸術家や友人の高村光太郎、戸張孤雁...

穗髙神社の写真

穗髙神社 ( 長野県 安曇野市 )

安曇族*の祖神を奉斉した神社で、本宮を安曇野市穂高に、奥宮を上高地の明神池の畔に、嶺宮を奥穂高岳頂上に祭っている。本宮は、深い杉林に囲まれて拝殿が立ち、その奥に3棟の本殿が横に立ち並ぶ。日本アルプスの総鎮守として、また交通安全の守神として信仰を集める。20年ごとに大遷宮、その間に2度の小遷宮が行われ、この折に催される遷...

湯治と岳人の宿 中房温泉の写真

湯治と岳人の宿 中房温泉 ( 長野県 安曇野市 )

北アルプス燕岳の山麓で標高1,462m、中房川上流の渓間にある一軒宿の温泉。中房温泉招仙閣と中房温泉ロッヂの2つの建物があり、旅館には浴室が14ケ所、露天風呂・蒸し風呂・湯滝などがある。中房川下流では、木の葉脈を転写した珪華が見られる。  現在、中房温泉で湧出する源泉は多数あり、その殆どの温度が90度以上の高温で、その全ての温...

甲斐駒ヶ岳の写真

甲斐駒ヶ岳 ( 長野県 伊那市 / 山梨県 北杜市 / 山梨県 南アルプス市 )

南アルプスの北端に位置し長野県と山梨県の県境にある。一般的には日本の数ある駒ヶ岳*の中で甲斐駒と呼ばれ、JR中央本線から巨大なピラミッド型の雄姿が見られる。標高2,967mと駒ヶ岳の中では最高峰である。  岩登りで知られる鋸岳や坊主山・摩利支天・駒津峰などを四方に従えたこの山は堂々たる姿をしている。特に摩利支天は山梨県側か...

仙丈ヶ岳の写真

仙丈ヶ岳 ( 長野県 伊那市 / 山梨県 南アルプス市 )

長野県と山梨県の県境にあり、北沢峠の南西に甲斐駒ヶ岳と対峙し3,033mとそびえ立つ。隣の花崗岩のピラミッドの甲斐駒ヶ岳とは対照的に女性的な山で、南アルプスでも特にスケ-ルが大きく南アルプスの女王といわれている。仙丈の名前は高さが千丈もあるからではないかと言われている。  山頂近くには薮沢(やぶさわ)・大仙丈沢カール・小...

高遠城の写真

高遠城 ( 長野県 伊那市 )

長野県伊那市の内東部、中央・南アルプスを遠望する高台の上にある。1547(天文16)年、武田信玄*の命によって家臣の秋山信友・山本勘助*らが築城したという。1582(天正10)年に高遠城主であった仁科盛信(武田信玄の五男)は、敵方の総大将であった信長の嫡男、信忠からの降参の要請に応じず城に籠り、数千の兵で数万の軍勢を相手に一戦...

高遠のサクラの写真

写真提供:(一社)伊那市観光協会

高遠のサクラ ( 長野県 伊那市 )

高遠は伊那市の東部。四方を山に囲まれたわずかな平地に民家が密集している。高遠城は明治維新までは内藤氏3万3,000石の城下町で、南信地方の中心であった。  高遠城は築城技術に武田流兵法を取り入れた堅固な城であったが、明治維新時に藩校進徳館を残して本丸御殿や門、橋など城内の建物はすべて取り壊され、民間に払い下げとなり、1875...

塩見岳の写真

塩見岳 ( 長野県 伊那市 / 静岡県 静岡市 )

南アルプスのほぼ中央、長野県伊那市と静岡県静岡市の県境にあり標高は3,052m、漆黒の山体にずんぐりした頂をのせている。東側には大井川源流の谷が深く切れ込み、北は絶壁、西には天狗岩と呼ぶジャンダルムがあり、近づくとかなりきびしい表情である。  塩見の名前は、山頂から太平洋が見えるからという説もある。しかし塩見岳の山麓に塩...

鳥甲山の写真

写真提供:(C)阿部 宣彦

鳥甲山 ( 長野県 栄村 )

長野県北端の栄村の山深い秘境の秋山郷、この地の西に位置する標高2,037mの岩山。南北に尾根を伸ばし東側は切れ落ちた絶壁であり、登山にはワイヤーロープや梯子が連続するので注意が必要。  第2の谷川岳と呼ばれる男性的な山で、鷲が翼を広げたような山姿が特徴。

白砂山の写真

白砂山 ( 長野県 栄村 / 群馬県 中之条町 / 新潟県 湯沢町 )

白砂山は、長野県・新潟県・群馬県の3県の境にそびえる奥深い山で、標高2,140m。かつては秘境の名峰として知られていたが、野反湖周辺が開発され、登山道*が整備されてからは登りやすくなった。距離が長く、アップダウンを繰り返すため体力に自信のある人向け。山頂までは片道4時間を要する。

奈良井宿の写真

奈良井宿 ( 長野県 塩尻市 )

中山道六十九次のうち、江戸から数えて34番目の宿場で、江戸時代には奈良井千軒といわれたほど賑やかな宿場町であった。現在もJR奈良井駅の南西、旧街道沿いに庇(ひさし)の深い2階建、猿頭*、黒い千本格子の民家がつづいている。創業230年という旅籠越後屋など、町並みは往時の街道・宿場情緒を偲ばせる。西に難所といわれた鳥居峠をひか...

漆工町 木曽平沢の写真

漆工町 木曽平沢 ( 長野県 塩尻市 )

漆工町「木曾平沢」は、木曽谷の入口に位置する贄川と奈良井の中間にある集落で、輪島や会津若松とともに日本有数な漆器産地の一つ。  木曽の豊かな大森林で育った、木曽ヒノキ、サワラなどの良材や、海抜およそ900mに位置し、夏は涼しく冬は寒く、年間湿度が高いという気候が漆を塗る環境に適し、中山道の街道文化とともに産業として発展...

蓼科山の写真

蓼科山 ( 長野県 茅野市 / 長野県 立科町 )

八ケ岳連峰の北八ヶ岳の北端に位置し、標高は2,531m。地形的には北八ヶ岳の中の1つとしてとらえられているが、北横岳からの縦走の対象となりにくいこと、独立峰的な山容で評価が高いことなどから単独の山として取り上げている。  円錐形の山、コニーデ型*の上にトロイデ型*火山が噴出したもので、中腹の深い森林帯に対し、露岩の多い山頂...

光前寺の写真

写真提供:光前寺

光前寺 ( 長野県 駒ヶ根市 )

駒ケ根高原にある天台宗寺院。860(貞観2)年本聖上人の創建と伝えられ、武田、羽柴家などの信仰が厚く、信濃国有数の大寺であった。  境内には本堂・三重塔・三門などが杉林の中に建っており、樹齢数百年の巨木も多い。蘭渓道隆式池泉庭園や築山式枯山水、築山式池泉庭園と三つの庭園があり、ヒカリゴケも自生している。また三重塔近くに...

白糸の滝の写真

白糸の滝 ( 長野県 軽井沢町 )

軽井沢の北部、湯川の源流にかかる。高さ3m、幅70m、黒い岩壁から数百条と思われるほどの水流が、白糸のように落下している滝。この滝の水源は浅間山の伏流水のため、滝の上には川がなく黒い岩肌から水が噴き出している。  軽井沢三笠から峰の茶屋までの有料道路「白糸ハイランドウェイ」*の途中にあり、駐車場から5分程度で到達できる。...

重要文化財・旧三笠ホテルの写真

重要文化財・旧三笠ホテル ( 長野県 軽井沢町 )

洋式の2階建の建築物で、1905(明治38)年に日本郵船・明治製菓役員の実業家山本直良(やまもとなおよし)が建造、明治期の純西洋式木造ホテルとして、わが国で2番目に古いとされている。  かつては政財界人が集い「軽井沢の鹿鳴館(ろくめいかん)」として賑わい、太平洋戦争中は外務省出張所となった。戦後はアメリカ軍に接収されたが、195...

セゾン現代美術館の写真

写真提供:セゾン現代美術館

セゾン現代美術館 ( 長野県 軽井沢町 )

軽井沢千ヶ滝温泉の北西部の緑に囲まれた別荘地区の一角にある。敷地面積27,732m2の広い庭の中に、延べ床面積2,078m2、鉄筋2階建の美術館。東京(高輪)にあった高輪美術館が1981(昭和56)年に新築移転したもの。  全国でも数少ない現代美術が主体で、マン・レイのオブジェや、パウル・クレー、マックス・エルンス...

軽井沢教会群の写真

軽井沢教会群 ( 長野県 軽井沢町 )

英国聖公会の宣教師として派遣されたアレキサンダー・クロフト・ショーが軽井沢に訪れ、夏を過ごしたのがリゾート軽井沢の始まり。その後外国人の避暑地として人気が高まり、多くの外国人が訪れるようになった。そのため様々な教会が作られ、2018(平成30)年度の軽井沢のパンフレットでは20ほどの教会が紹介されている。そのうち軽井沢の主...

軽井沢保養地の写真

軽井沢保養地 ( 長野県 軽井沢町 )

碓氷峠(うすいとうげ)を越えると、冷気が一瞬のうちに身を包む。夏でも平均最高気温*が26℃程度という軽井沢は浅間山南東斜面のゆるやかな裾野、標高900~1,000mの部分を占め、国際的に名高い高原避暑地である。  英国聖公会の宣教師として派遣されたアレキサンダー・クロフト・ショーが、その高原や気候風土などが避暑地として好適であ...

八ヶ岳の写真

八ヶ岳 ( 長野県 原村 / 長野県 富士見町 / 長野県 茅野市 / 長野県 南牧村 / 山梨県 北杜市 )

八ケ岳連峰*の中で、夏沢峠を境に北八ケ岳と南八ケ岳に分かれる。南八ケ岳は標高2,899mの主峰赤岳をはじめ横岳、硫黄岳、権現岳、編笠山と荒々しい男性的な岩山が連なる。北八ケ岳は白樺、カラマツの森林や草原が広がり、女性的なやさしさと豊かさを秘めている。  成因は約300万年前、本州を南北に縦断する大地溝帯(フォッサマグナ)のほ...

金峰山の写真

金峰山 ( 長野県 川上村 / 山梨県 甲府市 )

奥秩父主脈の西端、長野県と山梨県の県境に位置し、標高2,599mと標高でこそ北奥仙丈岳(2,601m)におよばないものの、奥秩父の主峰ともいうべき堂々たる山である。山頂には五丈岩(ごじょういわ)*がどっかと腰をすえている。  奈良県吉野の金峰山から始まるとされる金峰山信仰。この山も古くから修験道の盛んな山で、古文書類にも「金峰」...

乗鞍岳の写真

乗鞍岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

長野県松本市と岐阜県高山市の県境、北アルプスの南端にあるコニーデ型の山。馬の鞍に似て複数の峰とその峰間のなだらかな尾根の姿から、その名がついたといわれている。  乗鞍スカイライン(岐阜側)*や乗鞍エコーライン(長野側)*で2,702mの畳平までバスが入り、容易に頂上をきわめられる。剣ケ峰を盟主として3,000m級の恵比須岳・大...

五龍岳の写真

五龍岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 黒部市 )

長野県大町市と富山県黒部市の県境にあり、鹿島槍ケ岳の北に岩峰を連ねてそびえる男性的な姿の岩山。標高は2,814m。遠見尾根をのばしているため山麓からは望みにくいが、唐松岳からの五龍岳は堂々として立派である。  越中からは餓鬼岳、信州からは割菱ノ頭などと呼ばれていた。五龍の名は戦国時代の武田氏の菱型の紋章「御菱」からという...

白駒の池の写真

写真提供:佐久穂町

白駒の池 ( 長野県 佐久穂町 / 長野県 小海町 )

北八ケ岳の中心、麦草峠の南東1.5kmにある八ケ岳火山湖沼の中で最大の池。標高は2,155m、面積114ha、水深8.6m。その名は白馬とともに池へ消えた乙女の伝説*に由来する。  国道299号線沿いの駐車場から歩いて約15分程度で白駒の池まで行け、急俊な高山を登らなくても、気軽に季節の移り変わりを見ることができる。   また、北八ヶ岳の登...

渋温泉の写真

渋温泉 ( 長野県 山ノ内町 )

湯田中温泉、安代温泉などの湯田中渋温泉郷のひとつ。その中の渋温泉は温泉寺の開山虎関師錬(こかんしれん)が浴場としたという。2層、3層の凝った木造の旅館が棟を接するように立ち並び、老舗も多い。  温泉は弱食塩泉や単純温泉など。51~98度と温度が高い源泉をそのまま利用した源泉かけ流し。共同浴場の外湯が9ケ所あり、宿泊客は湯巡...

岩菅山の写真

岩菅山 ( 長野県 山ノ内町 )

志賀高原の北方の最奥、岩菅火山群の主峰で標高2,295m。スキーコースの多い志賀高原の中では手つかずの自然が残る山として貴重である。原生林におおわれた雄大な山体で広大な展望が開ける。なお、山頂の北東稜線には志賀高原の最高峰の裏岩菅山(2,341m)がある。  山頂には岩菅神社があり、信仰登山のむかしを偲ばせる。登山口はリフトや...

志賀高原の写真

志賀高原 ( 長野県 山ノ内町 )

長野県北東部、群馬との県境にある横手山(2,307m)を頂点に西は異様な姿を見せる笠ケ岳*、北は岩菅山(いわすげやま)、西に折れて焼額山(やけびたいやま)・竜王山・五輪山と連なる山並みに囲まれた標高1,300~2,300mの高原。  高原内は志賀山(2,035m)*を中心に坊寺山・東館山・西館山の山々がそびえ湿原や湖沼が点在する。  成因...

甲武信ヶ岳の写真

甲武信ヶ岳 ( 長野県 川上村 / 山梨県 山梨市 / 埼玉県 秩父市 )

奥秩父主脈のほぼ中央に位置する標高2,475mの山で、甲州(山梨)、武州(埼玉)、信州(長野)の境にあるのでこの名が付けられている。また、山容が拳に似ているため拳岳の字もあてられる。  この山を中心に尾根は3つに分かれ、また、千曲川、荒川、笛吹川が源流を発する重要な山でもある。山頂近くまで原生林が覆うが、山頂からの展望は開...

国師ヶ岳の写真

国師ヶ岳 ( 長野県 川上村 / 山梨県 山梨市 )

甲武信ヶ岳と金峰山の間にあるピーク。高さは2,592mと高いが、頂上直下まで森林帯に覆われている。国師の名は甲州の名刹恵林寺(えりんじ)を創立した夢窓国師の修行伝説からだといわれる。  一般的な縦走路からは外れるが、この山頂の南西方には奥秩父の最高峰北奥千丈岳*(2,601m)がある。  西方の大弛峠(おおだるみとうげ)*には...

小諸城址(懐古園)の写真

写真提供:一般社団法人こもろ観光局

小諸城址(懐古園) ( 長野県 小諸市 )

小諸駅の西方にあり城は千曲川の地形を利用して築城されている。1487(長享元)年大井光忠が現在の城跡の北方に鍋蓋城(なべぶたじょう)を築いたのがはじめである。のち信濃攻略の基地として、1532~1555年武田信玄*が山本勘助*に命じて城を築き、酔月城と称した。完成のとき、勘助は「遠近の深山隠れの秘事の縄幾千代を経む城の松風」と詠...

千曲川(小諸周辺)の写真

写真提供:(一社)こもろ観光局

千曲川(小諸周辺) ( 長野県 小諸市 / 長野県 東御市 / 長野県 上田市 / 長野県 坂城町 / 長野県 千曲市 )

千曲川は山梨・埼玉・長野の三県にまたがる甲武信岳(こぶしだけ)に源を発し、全長214kmにわたる。八ケ岳・蓼科山・浅間山などの山々を縫って流れ、越後に入って日本一の長流 信濃川となる。  千曲川は長野県を象徴する川の一つ。佐久鯉を育むのも、戸倉上山田の温泉街を流れるのも、また川中島の戦いの舞台となったのも、この千曲川である。

高峰温泉の写真

高峰温泉 ( 長野県 小諸市 )

高峰山の西側、標高2,000mの山あいの高原にある静かな一軒宿の温泉。1956(昭和31)年から山麓で温泉旅館を開いていたが、1978(昭和53)年火災で全焼。これを機に標高2,000mの移転を考え、1983(昭和58)年現在の地で開業したもの。   温泉は36度、含硫黄・カルシウム・ナトリウム・硫酸塩・炭酸水素塩泉で神経痛・高血圧によい。浴場は...

雨飾山の写真

写真提供:一般社団法人 小谷村観光連盟

雨飾山 ( 長野県 小谷村 / 新潟県 糸魚川市 )

長野・新潟の県境にあり、妙高火山群につづく頚城(くびき)山塊に属している。雨飾山は「猫の耳」と呼ばれる双耳峰が特徴である。  2,000m弱の高くはない山だが、好天の日には日本海が望まれ、布団菱(ふとんびし)とよばれる大岩壁が美しい姿を見せる。また山頂には石仏があり、羅漢上人(らかんしょうにん)*が石を刻みそれをコツコツ...

栂池高原の写真

写真提供:一般社団法人 小谷村観光連盟

栂池高原 ( 長野県 小谷村 )

白馬連峰の北東部にある乗鞍岳(2,437m)の山腹一帯、標高1,000~2,000mの広い地域をいう。スキー場のある山麓部の親ノ原一帯は、白馬三山を背景に湿原が広がり、明るい高原風景が展開する。上部はブナ・ツガ・シラビソの深い原生林の中に神の田圃*、栂池自然園などの高層湿原が点在している。  栂池自然園まではゴンドラリフトとロープウ...

小布施の町並みの写真

写真提供:小布施文化観光協会

小布施の町並み ( 長野県 小布施町 )

小布施町は長野県の北部に位置し、西部に千曲川、南部に松川、北部に篠井川と三方を川に囲まれている、半径2km以内にすべての集落が入る長野県で1番小さな町。北信五岳・北アルプスを望むことができ、果樹栽培が盛んで特にリンゴと栗が代表的産物。葛飾北斎がこの地に4回も訪れているゆかりの地でもある。1982(昭和57)年から始まった町並み...

北斎館の写真

写真提供:北斎館

北斎館 ( 長野県 小布施町 )

小布施町は須坂市に隣接し、千曲川右岸の松川扇状地に位置し、半径2km以内にすべての集落が入る長野県で1番小さな町。北信五岳・北アルプスを望むことができ、果樹栽培が盛んで特にリンゴと栗が代表的産物。葛飾北斎ゆかりの地で、切妻風白壁の江戸時代の町並みも復元されている。  北斎館は市街地のほぼ中央、小布施駅南東約800mにあり、1...

小布施の栗菓子の写真

写真提供:小布施堂

小布施の栗菓子 ( 長野県 小布施町 )

小布施町は長野県の北部に位置し、西部に千曲川、南部に松川、北部に篠井川と三方を川に囲まれ、半径2km以内にすべての集落が入る長野県で1番小さな町。北信五岳・北アルプスを望むことができ、果樹栽培が盛んで特にリンゴと栗が代表的産物。葛飾北斎ゆかりの地で、栗の木レンガが敷き詰められた路地や、整えられた町並みが美しい。  小布...

安曇野ちひろ美術館の写真

写真提供:安曇野ちひろ美術館

安曇野ちひろ美術館 ( 長野県 松川村 )

安曇野ちひろ美術館は安曇野市の北、松川村のほぼ中央にあり、周囲を広大な安曇野ちひろ公園(松川村営)に囲まれている。ちひろ美術館・東京の開館20周年を記念して開館した。館内には5つの展示室があり、絵本画家・いわさきちひろや世界の絵本画家の作品、絵本に関する歴史資料を展示している。  美術館のある松川村は、戦後、ちひろの両...

常念岳の写真

常念岳 ( 長野県 松本市 / 長野県 安曇野市 )

梓川の渓流を間にして穂高連峰・槍ケ岳と相対する常念山脈の主峰。標高は2,857m。花崗岩よりなる山頂は、ピラミッド型をしており、南北に長くバランスのとれた稜線をのばしている。山頂に立てば、穂高連峰・槍ケ岳の山並みをはじめJR大糸線沿いの町々まで360度の展望が開ける。  蝶が岳から大天井岳への縦走コースのほか東側安曇野の一の沢...

焼岳の写真

焼岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

上高地大正池の西にそびえるトロイデ型活火山*。標高2,455m。北アルプスの活火山で、たえず水蒸気を上げ、山頂付近は山肌をあらわにし、木も草も生えていない。南峰と北峰からなり、最高峰は南峰である。  1915(大正4)年の噴火では、梓川をせき止め、大正池を出現させ、1962(昭和37)年の噴火では焼岳小屋を倒壊させた。以来、山頂1km...

乗鞍高原の写真

乗鞍高原 ( 長野県 松本市 )

乗鞍高原へは、松本から梓川沿いに島々、稲核(いねこき)、奈川渡(ながわと)経由で到達する。  乗鞍岳の東麓、標高1,200~1,700mに位置する広大な高原。番所と鈴蘭が高原の中心で、高天ヶ原火山の溶岩原である。かつては鈴蘭高原と呼ばれていたところで、白樺やカラマツの林の中に、ペンションや乗鞍高原国民休暇村などの宿泊施設や別荘...

大正池の写真

大正池 ( 長野県 松本市 )

上高地にあり、大正池の呼び名が示すように1915(大正4)年、焼岳の大噴火による流出物が梓川をせき止めて生まれた池で、枯木の 木立で有名。なお1979(昭和54)年8月、台風のもたらした集中豪雨で焼岳から大量の土や石が押し出され、その結果、大正池の姿は一変、一部を残して河原となってしまった。その後の浚渫作業で池の状態は保たれて...

松本城の写真

松本城 ( 長野県 松本市 )

別の名を深志城と呼ばれる名城で、松本市街地の中心部にある。本丸・二の丸・三の丸からなり、堀は、内堀の大部分のほか外堀と総堀の一部が残る。本丸・二の丸の大部分は史跡公園になっているが、三の丸北東部は官庁街となっている。  松本城は、戦国時代の深志の城がはじまりである。当時この地方を制していた小笠原氏*の一族の武将島立...

国宝 旧開智学校校舎の写真

国宝 旧開智学校校舎 ( 長野県 松本市 )

1876(明治9)年に建てられた擬洋風*建築物で、木造2階建、中央部に八角塔がそびえ、明治維新の遺風を偲ばせる。擬洋風学校建築の代表作と評価されている。設計・施工は松本の大工棟梁立石清重で、上京して当時の開成学校の校舎などを研究したといわれる。

白骨温泉の写真

白骨温泉 ( 長野県 松本市 )

梓川の支流湯川沿いに湧く。緑濃い山々に囲まれてむかしながらの木造旅館が並び、露天風呂が点在して、湯けむりが立ちのぼっている。江戸時代から知られた名湯だが、中里介山(なかざとかいざん)の小説『大菩薩峠』*の一場面を飾って一躍有名になり、バス停近くには『大菩薩峠』文学碑も立つ。  付近にはスキー場があり、特別天然記念物...

穂高岳の写真

穂高岳 ( 長野県 松本市 / 岐阜県 高山市 )

北アルプスの南部に連なり、東に梓川、西に蒲田川の清流が流れる。上高地から梓川の上流へ向かうと、つねに穂高連峰が左側にそびえている。わが国第3位の高峰、奥穂高岳(3,190m)を中心に北の涸沢岳3,103m・北穂高岳3,106m、吊尾根*で結ばれる南東の前穂高岳3,090m、南西の西穂高岳2,909mからなり、総称して単に穂高岳と呼ばれている。 ...

牛伏寺の写真

牛伏寺 ( 長野県 松本市 )

松本市の南東、鉢伏山(はちぶせやま)の中腹、標高1,000ⅿにある真言宗の名刹である。参道を登ると山門・庫裏・如意輪堂、さらに階段を登って楼門造の仁王門、観音堂・太子殿などが配置されている。厄除祈願の殿堂として広く知られ、1月の「厄除縁日大祭」では多くの参詣客が訪れる。  756(天平勝宝7)年に唐から信州善光寺に大般若経600...

アルプス公園のサクラの写真

アルプス公園のサクラ ( 長野県 松本市 )

アルプス公園は松本市街地の北西部の丘陵にあり、標高750~800m前後に位置し広大な敷地71.1haを持つ、1974(昭和49)年に開園した総合公園である。城山公園の北の尾根続きに位置している。 西に北アルプス連峰や安曇野が一望でき、東には美ヶ原と松本市街を望むことができる。 展望台のある「山と自然博物館」、小さな動物園「小鳥と小動物の...

梓川(沢渡周辺)の写真

梓川(沢渡周辺) ( 長野県 松本市 )

長野県松本市の西部を流れる川。槍ヶ岳に源を発し、途中穂高岳の横尾谷や徳沢と合流し、上高地を経て松本盆地で奈良井川と合流して犀川(さいがわ)となる。長さ77km。  上高地周辺の梓川の穏やかな表情から釜トンネルを抜けるとその様相は一変する。深いV字谷に変わり、くねくねと蛇行して流れ落ちる。安曇三ダムのひとつ奈川渡(ながわど...

梓川(上高地)の写真

梓川(上高地) ( 長野県 松本市 )

長野県中西部を流れる川。槍ヶ岳に源を発し、途中穂高岳の横尾谷や徳沢と合流し、上高地を経て松本盆地で奈良井川と合流して犀川(いがわ)となる。長さ77km。  梓川の上流域は景勝地も多く、流量の豊かな清流と山岳景観が美しい。この中でも標高約1,500mの細長い盆地が上高地である。  上高地は日本のアルピニズムの発祥の地とされると...

セイジ・オザワ 松本フェスティバルの写真

写真提供:(C)山田毅

セイジ・オザワ 松本フェスティバル ( 長野県 松本市 / 長野県 他 )

1992(平成4)年に恩師である齋藤秀雄の名を冠し小澤征爾が創立した音楽祭『サイトウ・キネン・フェスティバル松本』は、2015(平成27)年から『セイジ・オザワ 松本フェスティバル(OMF)』と名前を変えて毎夏開催されている。  このフェスティバルでは、小澤征爾のもとに世界中から優れた音楽家たちが結集し、サイトウ・キネン・オーケス...

牛伏川フランス式階段工の写真

牛伏川フランス式階段工 ( 長野県 松本市 )

松本市の南東、鉢伏山(はちぶせやま)の中腹標高1,000mにある牛伏川フランス式階段工は、1918(大正7)年に完成した治山治水の土木施設。  新潟県下の信濃川で多くの災害が相次ぎ、明治時代には信濃川改修問題が起こった。この問題の主たる要因となる土砂の供給源が長野県の水源地帯、中でも牛伏川にあるとされていた。そのため1885(明治...

美ヶ原高原の写真

美ヶ原高原 ( 長野県 松本市 / 長野県 上田市 / 長野県 長和町 )

松本市、上田市、長和町にまたがり標高2,000m前後に位置する、広さ5km2の広大な高原台地である。信州のほぼ中央にあって中部山岳のほとんどの山を眺める360度の展望台として知られている。高原の最高峰は標高2,034mの王ケ頭で、東側は平坦な台地状でいくつかのピーク*がある。王ケ頭の真下には三城牧場がある。放牧場としては明...

寝覚の床の写真

寝覚の床 ( 長野県 上松町 )

木曽川の中流部の上松町の中央部、JR上松駅の南に位置する寝覚の床。木曽川の激流が花崗岩の岩盤を長期にわたって水食した奇景である。約1.5kmの間、柱状・方状節理や甌穴(おうけつ)が見られ、様々な形をした岩がつづく。寝覚の床へは、無料駐車場から臨川寺経由で散策コースがつづいている。江戸時代の参勤交代では臨川寺を小憩所として、...

安楽寺の写真

安楽寺 ( 長野県 上田市 )

別所温泉の北西の山腹にある。温泉街から登りにはなるが歩いて10分程度のところにあり、静寂な中に建っている。  1288(弘安11・正応元)年執権北条貞時の援助を得て樵谷惟仙(しょうこくいせん)*が開山したという。鎌倉の建長寺などと並んで日本では最も古い臨済宗寺院の一つ。鎌倉時代中期すでに相当の規模をもった禅寺であり、学問・...

戦没画学生慰霊美術館 無言館の写真

戦没画学生慰霊美術館 無言館 ( 長野県 上田市 )

上田駅の南西部、上田電鉄別所線「塩田町駅」南の標高570mの静かな丘にある。窪島誠一郎*により、信濃デッサン館の分館として1997(平成9)年に開館した美術館。  「戦没画学生慰霊美術館 無言館」という名が示すように、第二次世界大戦中、志半ばで戦場に散った画学生たちの残した絵画や作品、イーゼルなどの愛用品を収蔵、展示している...

信州上田の松茸料理の写真

写真提供:上田市

信州上田の松茸料理 ( 長野県 上田市 )

長野県の松茸収穫量*は日本一、中でも上田市は県内でも有数の松茸の産地である。市内の山にはアカマツが多く、かつて燃料として積極的に松葉利用が行われた結果、松茸が生育しやすい環境が広がっていった。収穫時期ともなると直売所では松茸の販売が盛んで、多くの人々が旬の味覚を求めてやってくる。山間には、松茸小屋*がオープンし、松...

黒姫山の写真

黒姫山 ( 長野県 信濃町 )

北信五岳*の1つ。信濃町の西部にそびえる姿から「信濃富士」とも呼ばれ、標高2,053mの二重式のコニーデ型火山。頂上は外輪山にあり、火口原を隔てて中央火口丘の小黒姫山と向かい合う。旧火口付近には小さい湖沼があり、中央に小さな火口丘がある。黒姫山の語源は中野市の高梨城主の娘「黒姫」にまつわる伝説*からと言われている。中腹には...

野尻湖の写真

野尻湖 ( 長野県 信濃町 )

黒姫駅の北東、斑尾山(まだらおやま)の溶岩による堰止湖で、信州では諏訪湖に次いで大きい湖。西部に黒姫山、東部に斑尾山、北西部に妙高山がそびえる。湖岸には、砂間ガ崎、琵琶ガ崎、竜宮崎など48の岬があるといわれるほど湖岸線の出入りに富み、芙蓉の葉に似ているため、芙蓉湖の別名もある。  野尻湖畔では、ナウマン象をはじめ古代...

霧ヶ峰高原の写真

霧ヶ峰高原 ( 長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 長門町 )

諏訪市の北東部、大門峠から鷲ヶ峰(わしがみね)の間に、ゆるやかな起伏をもつ高原が3,000haにわたってつづいている。最高峰の車山は標高1,925mの火山でいくつかの断層が発達し、車山湿原、踊場湿原(池のくるみ)、八島ヶ原湿原と3つの湿原を生んだ。上昇気流が盛んで、この気流を利用してグライダーの基地ともなっている。  茅野市本町か...

霧ヶ峰のニッコウキスゲの写真

霧ヶ峰のニッコウキスゲ ( 長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 長門町 )

諏訪市の北東部、大門峠から鷲ヶ峰(わしがみね)の間に、ゆるやかな起伏をもつ高原が3,000haにわたってつづいている。最高峰の車山は標高1925mの火山でいくつかの断層が発達し、車山湿原、踊場湿原(池のくるみ)、八島ヶ原湿原と3つの湿原を生んだ。  この草原に7月になるとニッコウキスゲが咲き誇る。ニッコウキスゲ(日光黄菅)は草丈40...

諏訪大社の写真

諏訪大社 ( 長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 )

全国各地の諏訪神社の総本社であり、信濃国一之宮として崇敬される諏訪大社は、諏訪湖を隔てて南北に上社、下社が鎮座する。上社は諏訪市の本宮と茅野市の前宮、下社は下諏訪町の春宮と秋宮とに分かれ、この4社を合わせて諏訪大社となる独特の形式をもつ。  祭神は出雲系の神、建御名方神(たけみなかたのかみ)*と妻の八坂刀売神(やさか...

諏訪湖の写真

写真提供:©(一社)諏訪観光協会

諏訪湖 ( 長野県 諏訪市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 岡谷市 )

八ヶ岳や中央アルプスなどの美しい山々に囲まれて信州のほぼ中央に位置し、周囲約16kmの信州一大きな湖。諏訪盆地の地溝帯にできた断層湖で、岡谷市、下諏訪町、諏訪市にまたがる。  流出部は天竜川だけで釜口水門によって水量が調整されている。観光の中心は上諏訪温泉付近の東岸で湖畔公園・カリン並木があり、サイクリングロードを整備...

諏訪湖の御神渡の写真

写真提供:諏訪市

諏訪湖の御神渡 ( 長野県 岡谷市 / 長野県 諏訪市 / 長野県 下諏訪町 )

岡谷市、諏訪市、諏訪郡下諏訪町にまたがる諏訪湖独特の冬の自然現象で、氷点下10度前後の日が続くと湖が全面結氷し、さらなる冷え込みにより氷が裂け、昼と夜の温度差によってその裂け目が徐々にせり上がることで大音響とともに山脈のような筋になる現象。  最近は、気温の上昇とともに出現することが少なくなってきているが、1月から2月...

御柱祭の写真

御柱祭 ( 長野県 諏訪市 / 長野県 茅野市 / 長野県 下諏訪町 / 長野県 富士見町 / 長野県 原村 )

6年に1度(数え年で7年に1度)、寅と申の年に諏訪大社4社の社殿の四隅に立つ御柱の建て替えを行う祭事で、規模の大きさ、勇壮さで日本の大祭の一つに数えられている。祭りのいわれは清浄な神地の境界を示すものとも、式年造営の省略した形とも様々な説がある。  御柱祭の幕明けは4月初旬上社の山出しに始まる。山から伐採された長さ五丈五...

赤石岳の写真

赤石岳 ( 長野県 大鹿村 / 静岡県 静岡市 )

赤石山脈すなわち南アルプスの南部にあり、赤石山脈の盟主で巨体をすえる。浸食が著しく、険しい尾根を四方に張り重量感があり、その存在感から赤石山脈の名にふさわしい。山名はこの地域の岩石に含まれるラジオラリヤ板岩*が赤紫色からである。山頂は広く、カール状の地形が散見される。  昔の信仰登山のなごりをとどめる石や鉄製の剣が...

荒川三山の写真

荒川三山 ( 長野県 大鹿村 / 静岡県 静岡市 )

塩見岳と赤石岳の間、前岳・中岳・東岳を荒川岳、荒川三山と総称している。南アルプス南部の主要山岳の縦走路の大半は南北方向であるが、この荒川三山は東西方向にならんでいる。前岳(3,068m)・中岳(3,084m)は巨大な一つの山塊だが、標高3,141mの東岳は南アルプスの中でも北岳、間の岳につぐ3番目の高峰。  最高峰の東岳は独立して重厚...

姨捨の棚田の写真

姨捨の棚田 ( 長野県 千曲市 )

姨捨の棚田は千曲市、戸倉上山田温泉街の西にあり、篠ノ井線姨捨駅の東斜面に広がる棚田である。40ha、約1,500枚の棚田がある。国の「重要文化的景観」や「日本棚田百選」にも選定されている。また、田植えの頃にしか見られない姨捨(田毎の月)は国の名勝に指定されている。

あんず・科野の里の写真

写真提供:(C)信州千曲観光局

あんず・科野の里 ( 長野県 千曲市 )

千曲市の東部の「森」と「倉科(くらしな)」の両地区にある観光名所「あんずの里」。4月上旬から中旬にかけて、標高 380~450mの緩やかな山間の斜面に一面に咲くアンズの花は、満開になると更に美しさを増す。  「アンズ」の生産量は長野県が全国トップクラスで、県内の生産量の中でも千曲市が一番多いことから「日本一のあんずの里」とも...

光岳の写真

光岳 ( 長野県 飯田市 / 静岡県 川根本町 / 静岡市 静岡市 )

南アルプス最南端の山、標高2,592mで南西に露出する巨岩が日光を受けて光るのでこの名がある。長野県と静岡県の県境に位置し、長野県の飯田市遠山郷奥の易老渡が主な登山口。  北部のイザルガ岳にかけて平坦地が連なり、お花畑のセンジガ原がある。周囲に群生するハイマツはわが国の南限である。

空木岳の写真

空木岳 ( 長野県 大桑村 / 長野県 駒ヶ根市 )

中央アルプスの木曽駒ヶ岳、宝剣岳の南方にあり、標高2,864mの山。高さでは木曽駒ヶ岳に劣るが、スケールの大きい風貌は中央アルプスでも第一級で、山頂もどっしりとして広く、展望はすばらしい。  東側には空木平が広がり、中央部にお花畑がある。山の名は山麓にあるウツギの木からだという説と、カールに残る雪形がウツギの花に似ている...

南駒ヶ岳の写真

南駒ヶ岳 ( 長野県 大桑村 / 長野県 飯島町 / 長野県 駒ヶ根市 )

中央アルプスの主要山脈の南に位置し、空木岳に寄り添うように立ち、2つのピークを持つどっしりした山容で、2,841mの山。中央アルプスの縦走では木曽駒ヶ岳から空木岳までが一般的で、南駒ヶ岳まで足をのばす人は少ない。樹林帯の多い周辺の山々の中でも、頂上付近や尾根筋は白い花崗岩とハイマツによって明るく開放的な山で、岩場の山として...

大鹿歌舞伎の写真

写真提供:大鹿村教育委員会

大鹿歌舞伎 ( 長野県 大鹿村 )

赤石山脈と伊那山地にはさまれた中央構造線谷沿い、山深い所に位置する大鹿村。ここで行われる大鹿歌舞伎は重要無形民俗文化財に指定されている。大鹿村の大鹿歌舞伎は江戸歌舞伎に影響されて始まった村芝居で、300年以上の歴史を持ち、1767(明和4)年以来演じられている。  歌舞伎は江戸初期に発生し、日本全国に広がった。大鹿村でも、...

鹿島槍ヶ岳の写真

鹿島槍ヶ岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 / 富山県 黒部市 )

長野県大町市と富山県立山町・黒部市の県境にあり、標高2,889m、後立山連峰*の中央に位置している。北峰と南峰のピークが吊尾根で結ばれた双耳峰の優美な山容で、後立山連峰の盟主ともいわれている。かつてはこの山周辺一帯の山域を後立山と呼んだというが、山麓の鹿島集落から取って鹿島槍ヶ岳の名になったといわれる。  鹿島槍ヶ岳への...

烏帽子岳の写真

烏帽子岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 )

長野県大町市街の西方19km、大町市と富山県富山市との県境に位置する。北アルプス後立山連峰*の南につづく尾根の一峰で、標高2,628m。槍ケ岳への裏銀座コース*の起点である。  頂上部は烏帽子*状のとがった岩峰が立ち、その形から山の名が付けられたといわれる。烏帽子岳という名の山は日本全国でも数多く50座以上、烏帽子山を含めると9...

爺ケ岳の写真

爺ケ岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 立山町 )

長野県大町市と富山県立山町の県境にあり、鹿島槍ヶ岳の南に3つのピークを持つ山。春、種まき爺さんの雪形*が現れるところから爺ケ岳と呼ばれ、大町付近からその姿が望める。安曇野の人々はこの雪形が現れると種まきを行ったといわれる。  山頂部は北峰、三角点2,670mの中央峰と南峰が立ち、稜線はハイマツでおおわれている。  登山は大...

槍ヶ岳の写真

槍ヶ岳 ( 長野県 松本市 / 長野県 大町市 / 岐阜県 高山市 / 長野県 安曇野市 )

北アルプスの中央部、穂高連峰の北方にそびえ標高3,180m。高さでは奥穂高岳に及ばないが、天に向かって尖峰を突き上げ、キリリとひきしまった山容は、日本アルプスの王者と仰がれている。尾根も雄大で、北は険しい北鎌尾根がつづき、東は大天井岳、南は穂高連峰、西は三俣蓮華岳へと延びている。  山体の標高2,500m以上の部分は、洪積世氷...

仁科神明宮の写真

仁科神明宮 ( 長野県 大町市 )

大町市の南部、安曇沓掛駅の東にあり、日本最古の神明造神社。祭神は天照皇大神。中世初頭、この地域は伊勢の皇大神宮(内宮)に寄進され仁科御厨となった。この仁科御厨の鎮護の社として創建されたのが仁科神明宮で、創建の頃より仁科氏が神役として仕えていた。創建は康和年間(1099~1104年)ごろと推定される。  20年に一度の式年遷宮...

高瀬渓谷の写真

写真提供:大町市観光協会

高瀬渓谷 ( 長野県 大町市 )

大町市の西部の山間部、高瀬川に沿って連なる大町ダム・七倉ダム・高瀬ダムの連続する3つのダムと、葛温泉周辺の渓谷である。  最大の高瀬ダムは七倉ダムと共に発電を目的として1979(昭和54)年に竣工。高さ176m、総貯水量7,620万m3の規模。七倉から高瀬ダムまでの東電管理道路は一般車通行止めとなっており、シーズン中はタク...

仁科三湖の写真

仁科三湖 ( 長野県 大町市 )

仁科三湖は木崎湖、中綱湖、青木湖からなり、糸魚川静岡構造線(フォツサマグナ)*の溝上にできた断層でできた湖群と考えられている。  湖畔には、古道塩の道「千国街道」が通り、北西部には街道沿いに三十三観音像がある。また周辺にはスキー場、キャンプ場などがある。

市立大町山岳博物館の写真

市立大町山岳博物館 ( 長野県 大町市 )

 立山黒部アルペンルートの信州側玄関口である長野県大町市。大町市内東山に位置する市立大町山岳博物館は、昭和26年に誕生し、「北アルプスの自然と人」をメインテーマに、後立山連峰を中心とした山岳の自然や歴史について紹介する、日本初の山岳をテーマとした博物館です。  ここでは3階にある展望ラウンジからの北アルプスの展望を...

戸隠山の写真

戸隠山 ( 長野県 長野市 )

「天岩戸神話」*を秘めた戸隠山は、凝灰質の集塊岩からなり、戸隠高原北西部に屏風のようにそそり立つ連峰のうちの一つである。  この地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山であり、連峰は西岳と、八方睨から五地蔵山までの表山、それに高妻山・乙妻山の裏山の3つの山塊からなる。一般には戸隠山といえば表山を指す。表山は平安時代...

善光寺の写真

写真提供:(C)善光寺

善光寺 ( 長野県 長野市 )

長野市中心部、”善光寺”信号または二天門跡から約460mの石畳の参道が、仁王門*・山門*を経て本堂*へとつづく。境内は5万9,000m2と広く、参道に大勧進・大本願をはじめ39の宿坊が並ぶ大寺院である。「牛にひかれて善光寺参り」*で知られるように、一生に一度お参りすれば極楽往生が約束されると、全国から多くの老若男女を集める...

善光寺前立本尊御開帳の写真

写真提供:(C)善光寺

善光寺前立本尊御開帳 ( 長野県 長野市 )

善光寺に関して最も広く知られているのは、「牛にひかれて善光寺参り」の逸話と数え年で七年に一度の前立本尊御開帳であろう。  善光寺の本尊は一光三尊阿弥陀如来像であり、ひとつの光背の中央に阿弥陀如来像、向かって右に観音菩薩像、左に勢至菩薩像が並ぶ、善光寺独特の姿をしている。654(白雉5)年以来非公開の絶対の秘仏である。鎌...

戸隠神社の写真

戸隠神社 ( 長野県 長野市 )

戸隠神社は霊山・戸隠山のふもとにある奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社の総称で、創建以来二千年余りに及ぶ歴史を刻む神社といわれている。天の岩戸伝説*の神話に縁深い神々、天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)・天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)などを祀る。  神社の創建は諸説あって明らかでな...

高妻山の写真

高妻山 ( 長野県 長野市 )

長野市の北部地域の北信五岳*のうち戸隠連峰だけが岩稜の山である。戸隠連峰は長野市善光寺の北西部、飯縄山の西に位置し、北から乙妻山・高妻山の山域、戸隠山を中心とした山域、西岳の山域からなる。  高妻山は戸隠連峰の最高峰2,353mで、戸隠山の岩峰と好対照のピラミッド型の山である。戸隠山の表山に対し裏山ともいわれている。  ...

松代城跡の写真

写真提供:真田宝物館 画像提供

松代城跡 ( 長野県 長野市 )

旧松代駅の西方にある。松代城は元々海津城と呼ばれていた城で、武田信玄*が山本勘助*に命じて築城したと伝えられている。甲州流築城術の特徴を強く持ち、武田氏築城の代表的な城のひとつとされている。1561(永禄8)年川中島合戦*では武田軍の本陣とされた。  松代城と改名されたのは、江戸時代になってからのこと。その後明治維新まで...

浅間山の写真

浅間山 ( 長野県 軽井沢町 / 長野県 御代田町 / 長野県 小諸市 / 群馬県 嬬恋村 / 群馬県 長野原町 )

長野・群馬県境にある日本を代表する活火山で、標高2,568m。白い噴煙を上げる浅間山の雄姿は古来から名高い。成層火山でいくつかの噴火跡の山塊が集中し、その総称を浅間山という。全体はなだらかな女性的な山相で、南・北に広大な裾野が延びて草木や樹木が茂り、標高2,300m以上は裸地となっている。また中腹から山麓にかけてはわが国でも有...

四阿山の写真

四阿山 ( 長野県 上田市 / 長野県 須坂市 / 群馬県 嬬恋村 )

群馬県嬬恋村と長野県上田市、須坂市の東との境にある臼状火山で四阿火山の主峰、標高2,354m。北面に中央火口丘をともなうカルデラがあり、根子岳も外輪山をなす。南西の広大な裾野に菅平高原が広がる。草地の根子岳に比べて、頂上付近までモミやツガなどの樹林が多く、ツツジの群落も見られる。  四阿山の名は公園や庭園などに眺望、休憩...

海野宿の写真

海野宿 ( 長野県 東御市 )

東御市西部、田中駅の北西約1.5km。JR信越本線と千曲川にはさまれた河岸段丘にある町並み。徳川幕府によって開かれた脇往還「北国街道」*の宿場町で、現在でも東西約650mにわたり街道時代の町並みと遺構が残る。道路中央に設けられた堀割や、独特の格子戸や防火用の火返しを付けた民家が、当時とほぼ同じ姿で道路両側に軒を連ねる。

田立の滝の写真

写真提供:南木曽町役場

田立の滝 ( 長野県 南木曽町 )

南木曽町の北西端、JR田立駅の北にある。駅からは山道で約6km、20分程度で粒栗平の駐車場に着き、ここからは登山道で約3.5km、1時間余で主瀑の天河(てんが)滝(高さ40m、幅13m)に着く。  田立の滝は、うるう滝、らせん滝、洗心(せんしん)滝、霧ヶ滝、天河滝、不動滝、そうめん滝など、大滝川の峡谷にかかる大小十余りの瀑布を総称したも...

田立の花馬祭りの写真

写真提供:南木曽町役場

田立の花馬祭り ( 長野県 南木曽町 )

10月第1日曜日の五宮(いつみや)神社*の例祭。神馬3頭が田立駅前広場から五宮神社まで約800mを練り歩く。先頭馬には神が宿るヒモロギ(神を迎えるための依り代)を、中馬には豊作を表す菊を、後馬には南宮社社紋の日月の幟を立て、その周囲に五色の色紙によって稲穂をかたどった竹ひごを365本ほど差し回して、厄除けと豊作を祈願する。

妻籠宿の写真

写真提供:(一社)南木曽町観光協会

妻籠宿 ( 長野県 南木曽町 )

岐阜県側から木曽路に入ると1番目の宿。伊那谷への追分でもあり、賑やかな宿場町であった。明治末の中央本線開通後、荒れて寒村となっていたが、1968(昭和43)年から集落保存を実施して脚光を浴びるようになった。現在、周辺の自然景観も含めて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。  出し梁に千本格子、卯建*のある古風な...

読書発電所諸施設の写真

読書発電所諸施設 ( 長野県 南木曽町 / 長野県 大桑村 )

南木曽町中心部から北部大桑村にかかる木曽川にある発電所に関する諸施設。北から読書ダム、柿其(かきぞれ)水路橋、読書発電所、桃介(ももすけ)橋、福沢桃介記念館など。  中心施設である読書発電所は1923(大正12)年、大同電力株式会社によって水路式発電所として建設されたもの。当時は大同電力社長福沢桃介が、「一河川一会社主義...

白馬三山の写真

白馬三山 ( 長野県 白馬村 / 富山県 朝日町 / 富山県 黒部市 / 新潟県 糸魚川市 )

北アルプス北東部、主峰白馬岳(しろうまだけ)(2,932m)とその南に杓子岳(しゃくしだけ)(2,812m)、白馬鑓ケ岳(はくばやりがたけ)(2,903m)の3つのピークが並び、白馬三山と呼ばれている。白馬岳(しろうま岳)の名前の由来は、春になると雪解けで岩が露出し、黒い「代掻き馬」の雪形が現れることから「代掻き馬」→「代馬」→「しろう...

白馬連山高山植物帯の写真

白馬連山高山植物帯 ( 長野県 白馬村 / 富山県 朝日町 / 富山県 黒部市 / 新潟県 糸魚川市 )

北アルプス北東部、主峰白馬岳(しろうまだけ)(2932m)とその南に杓子岳(しゃくしだけ)(2812m)、白馬鑓ケ岳(はくばやりがたけ)(2903m)の3つのピークが並び、白馬三山と呼ばれている。白馬の名は山頂北部の三国境の南東面に黒く馬の雪形が現れ、これをめやすに苗代を作るところから、苗代馬(なわしろうま)、代馬(しろうま)といわ...

唐松岳の写真

唐松岳 ( 長野県 白馬村 / 富山県 黒部市 )

唐松岳は標高2,696mで、北アルプスの連峰の中ではあまり目立つ山ではなが、山頂はやさしいピラミッド型のピークであり、後立山のなかでは女性的な山容をしている。   唐松岳の北には不帰(かえらず)のキレット*をはさんで白馬三山と対峙している。また南には五竜岳、鹿島槍ヶ岳と稜線が続いている。  唐松岳の中腹にはパウダースノー...

千曲川(千曲市~飯山市周辺)の写真

写真提供:(C)信州千曲観光局

千曲川(千曲市~飯山市周辺) ( 長野県 飯山市 / 長野県 千曲市 / 長野県 小布施町 / 長野県 他 )

千曲川は山梨・埼玉・長野の三県にまたがる甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に源を発し、全長214kmにわたる。八ヶ岳・蓼科山・浅間山などの山々を縫って流れ、越後に入って日本一の長流、信濃川となる。  千曲川は長野県を象徴する川の一つ。佐久鯉を育むのも、戸倉上山田の温泉街を流れるのも、また川中島の戦いの舞台となったのも、この千曲川...

聖岳の写真

聖岳 ( 長野県 飯田市 / 静岡県 静岡市 )

長野県と静岡県の県境にあり、日本アルプス中で最も南にある3,000m峰である。登山口は長野県側では飯田市の遠山郷奥の易老渡先、便ヶ島からと、静岡県大井川上流の椹島からとがあるが、いずれも山深く3泊は見ておきたい。  宗教的な山名だが、語源はヘズル、肘を曲げたようなうねうねした川のヒジリ沢からか、登山道がまがりくねって登るこ...

飯田りんご並木の写真

写真提供:株式会社南信州観光公社

飯田りんご並木 ( 長野県 飯田市 )

飯田市は長野県南部の天竜川右岸の河岸段丘の上にある城下町として発展してきた。  1947(昭和22)年に飯田大火が発生、乾燥状態と風速4 ~15mの風によって約10時間にわたり延焼しつづけた。市の中心部を含め3742棟が焼失し、焼損面積48万1985m2、罹災戸数4,010戸、罹災人員17,771人に及び、飯田中心街の約7割が焼失した。  ...

遠山郷・上村下栗の里の写真

遠山郷・上村下栗の里 ( 長野県 飯田市 )

遠山郷上村は飯田市の中心部から東に車で約1時間のところにある、秋葉街道*と共に栄えた土地。「下栗の里」はさらに7kmの曲がりくねった道を上がったところにある、標高800~1,100mの斜面に張り付いたような集落である。最大斜度30度以上の急傾斜地で、今も雑穀を作り続けている集落で、別名『日本のチロル』とも呼ばれている。  下栗の歴...

天竜川(上流部)の写真

天竜川(上流部) ( 長野県 飯田市 / 長野県 天龍村 / 長野県 他 )

JR天竜峡駅の東、故射橋(こやきょう)を中心とした100mを天竜峡と呼び、天竜川*舟下りの名所である。  天竜ライン下りが、天竜峡温泉港(姑射橋下)から唐笠港(唐笠駅そば)までの12km、天竜ライン遊舟有限会社によって運行されており、また、天竜峡から上流に当たる弁天港から時又港までの6km、天竜舟下りを運航している。(現在運休中...

鷲羽岳の写真

鷲羽岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 )

長野県大町市と富山県富山市の県境にあり、黒部川源流付近、三俣蓮華岳の北東にピラミッド型の雄姿を見せている。標高2,924m。  1697(元禄10)年に鷲ノ羽ヶ岳という記述が残っている。ただしこれは隣の三俣蓮華岳だったらしく、山の取り違えで現在の山名になったという。鷲が翼を広げた姿に似ているのでこの名がついたという説もある。

三俣蓮華岳の写真

三俣蓮華岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 / 岐阜県 高山市 )

北アルプスの中央部にあり、長野・富山・岐阜3県の境になっている。標高は2,841m。北東部は烏帽子岳方面から後立山連峰*へ、西は黒部五郎岳方面から立山連峰へ、南は槍ケ岳へと稜線がのび、縦走路の重要な分岐点である。  山の名前は、信州・美濃・越中の三国の境であり(三俣)、大きく広がった姿が蓮の花のよう(蓮華)ということからと...

野口五郎岳の写真

写真提供:大町市観光協会

野口五郎岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 富山市 )

長野県大町市と富山県富山市との県境にあり、北アルプスのほぼ中央に位置する。標高2,924mで本格的な登山を楽しむことができる山である。北方の白馬三山から続く尾根上にある。この稜線は南の三俣蓮華岳方面まで続き、そこで槍ヶ岳方面と薬師岳方面の稜線に分かれている。  高瀬ダムから烏帽子岳、野口五郎岳経由で槍ヶ岳までの登山ルート...

鋸岳の写真

鋸岳 ( 長野県 伊那市 / 山梨県 北杜市 )

長野県伊那市と山梨県北杜市の県境にあり、甲斐駒ヶ岳の北西に連なる鋸岳。標高は最高峰第一高点が2,685mであるが、小ギャップ・鹿窓・大ギャップ、第二高点、などなど鋸十峰が続き、名前のごとく鋸状のピークが形成されている。  甲斐駒ヶ岳の支脈としての認識が強いこと、また登山の難易度や崩壊の危険性が高いことから、この鋸歯状の山...

御嶽山の写真

御嶽山 ( 長野県 木曽町 / 長野県 王滝村 )

乗鞍火山帯の南端、長野・岐阜の県境にそびえる独立峰の活火山である。北アルプスに含まれてはいるが、独立峰として我が国最大級の山頂の広がり、裾野を持っている。最高峰の剣ヶ峰を中心に、継子(ままこ)岳・摩利支天(まりしてん)・継母(ままはは)岳が並び、一ノ池、二ノ池、火口原である賽の河原、さらに北へ三・四・五ノ池の噴火口...

カヤの平のブナ林の写真

写真提供:(一社)木島平村観光振興局

カヤの平のブナ林 ( 長野県 木島平村 )

上信越高原国立公園の中心志賀高原の北、高標山(たかびょうやま)東麓、標高約1,400~1,700mの広大で秘境的な高原にブナの原生林が広がる。山ノ内町の奥志賀から野沢温泉村に至る60km以上の奥志賀林道(北信州もみじわかばライン)が続いており、その途中にあるカヤノ平には、樹齢200年を超す大木のブナがうっそうと茂る。  カヤの平には...

野沢温泉の写真

野沢温泉 ( 長野県 野沢温泉村 )

奥信濃の名湯として知られる温泉。奈良時代、高僧の行基が発見したと伝えられており、江戸時代に飯山藩主が入湯して以来繁栄し、現在では湯治やスキーのできる温泉として親しまれている。毛無山(けなしやま)(1,650m)の山ふところに抱かれた標高600mの地にある。  あちこちから湯けむりを上げる共同浴場を中心に、民宿の看板をあげた民...

野沢温泉の道祖神祭りの写真

野沢温泉の道祖神祭り ( 長野県 野沢温泉村 )

野沢温泉村で古来行われてきた行事の道祖神*祭り。全国的には「どんど焼き」などの呼称で正月飾りや締め飾りなどを焼く行事として広く行われているが、ここ野沢温泉村の道祖神祭りは壮大な規模で行われる火祭り。  1月15日の夜に行われる祭りであるが、その準備は前年の9月から始まる。9月中旬には燃え草を集める作業、10月にはブナの木5...

針ノ木岳の写真

針ノ木岳 ( 長野県 大町市 / 富山県 立山町 )

後立山連峰*の南端にあり標高2,821m、重量感のある整ったピラミッド型の山容である。山頂の東にはかつて信州と越中を結んだ針ノ木道*が通る針ノ木峠があり、北面は大雪渓で東に蓮華岳がそびえている。  黒部湖を隔てて立山連峰や五色ケ原と対峙する。  登山ルートは扇沢から針ノ木雪渓を登り、針ノ木峠経由の東側ルートと、黒部湖から...

烏帽子岳の写真

烏帽子岳 ( 長野県 上田市 / 長野県 東御市 )

上田市、東御市の北東側にくっきりと見える、標高2,066mの双頭の山。浅間山から続く連峰の西側の最後部。緩やかな稜線の両端に二つの峰がとがっているので烏帽子*とよばれている。数万年前は湯ノ丸山とともに烏帽子火山群を成していた。そのためか、頂上北側は火口壁の名残でするどく切り立っている。  山頂からは北アルプスのパノラマ、...

黒斑山の写真

黒斑山 ( 長野県 小諸市 / 群馬県 嬬恋村 )

標高2,404mで浅間山第一外輪山の最高峰。山頂へは車坂峠から約2時間ほど。浅間山噴火警戒レベル2*以上の時は、この黒斑山に登頂することで浅間山に登頂したものとされる。しかし、近づいてみると浅間山の外輪山で、湯の平を間に挟み、まったくの別山の様相を見せる。  浅間山の絶好の展望台であり、西側の高峰山から湯の丸山方面の展望も...

前山寺の写真

前山寺 ( 長野県 上田市 )

上田市街の南西約8km、独鈷山麓にある。空海が開き、鎌倉時代に讃岐国善通寺からの長秀上人が発展させたと伝えられる。この地を治めていた塩田北条氏*の祈祷所でもあった。  境内には大イチョウを前景に、室町初期の三重塔が立っており国の重要文化財となっている。また、藤をはじめ数々の花の名所としても知られている。

北八ケ岳の写真

北八ケ岳 ( 長野県 佐久穂町 / 長野県 茅野市 / 長野県 小海町 / 群馬県 南牧村 )

八ヶ岳の硫黄岳の北にある夏沢峠から大河原峠までを北八ヶ岳とし、又は北八ヶ岳に蓼科山を加えて北八ヶ岳と呼ぶ場合もある。前者の範囲では南から根石岳、高峰の天狗岳をはじめ、中山・丸山・茶臼山(ちゃうすやま)・縞枯山(しまがれやま)・横岳*・大岳などであり、2,500m前後の山を連ねている。  南の八ケ岳が荒々しい男性的な岩山で...

屋根岩の写真

屋根岩 ( 長野県 川上村 )

川上村の南部に位置し、小川山(2,418m)の東側の標高1,906mの岩峰。小川山と尾根で続き「日本のヨセミテ」とも言われ、ロッククライミングの人気あるスポットのひとつ。周辺には金峰山(別掲)や国師ヶ岳(別掲)などの奥秩父の名峰がある。  山麓には金峰山の登山口があり、金峰山荘やキャンプ場までは自動車が入ることができる。

森将軍塚古墳の写真

森将軍塚古墳 ( 長野県 千曲市 )

千曲市屋代駅東側、約1kmにある「科野の里歴史公園」*の一角にある森将軍塚古墳。約1650年前に造られた全長100mの、日本最大級の竪穴式石室を有する古墳である。11年間かけ1992(平成4)年に造成当時の姿を再現し復元されたもの。  古墳上から一望できる地域を治めた豪族の墓として造られたもので、標高約490mの高台にあり、歴史公園内の...

大王わさび農場の写真

大王わさび農場 ( 長野県 安曇野市 )

安曇野市には名水百選に選定されている「安曇野わさび田湧水群」があり、北アルプスからの雪解け水が伏流水となって豊富に湧き出しており、日量70万tもの湧水量で、真夏でも水温が15度を超えることはない。  こうした清らかで豊富な水は、ワサビ*栽培に用いられ、さらにワサビ田からの流出水を利用してニジマス養殖が行われている。  ...