湧水町は、鹿児島県の中央北端に位置し、北から東にかけて宮崎県えびの市、南は霧島市横川町、西は伊佐市及び薩摩郡さつま町、東は霧島市牧園町と接している。地勢は、東の霧島連山と北西の九州山脈矢岳支脈の両山系に挟まれ、東に霧島山系に属する栗野岳、南西に国見岳を擁する、火山灰土壌(シラス)に覆われた盆地状の地形となっている。
 湧水町の中央部を熊本県白髪岳に源を発する九州第二の河川、川内川が貫流しており、その流域は肥沃な耕地が拓け、水田地帯を形成している。日本名水百選にえらばれた丸池など、湧き水が多く、町名の由来にもなった。
 JR肥薩線が南北に走り、北部の吉松駅で吉都線と分岐する。また九州自動車道が縦貫し、南部に栗野インターチェンジがあるほか、川内川に沿って国道268号が走る。
 米や野菜、花卉の栽培のほか、畜産が盛んである。特に霧島山系の山麓には大規模な放牧場が広がっている。
 栗野岳一帯は霧島錦江湾国立公園の一部で、北側山腹はヒガンザクラの自生南限地、東側山麓はハナショウブの自生南限地(いずれも国指定天然記念物)となっている。栗野岳中腹からは、錦江湾、桜島、薩摩半島等を一望する壮大な景色を見ることができる。
 なお、2010(平成22)年9月には、霧島ジオパーク(鹿児島県霧島市、曽於市、湧水町、宮崎県都城市、高原町、小林市、えびの市)が、日本ジオパークに認定されている。

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