志布志市は、鹿児島県東部、志布志湾の湾奥ほぼ中央に位置し、東は宮崎県串間市、西は大崎町、北部は曽於市と境をなし、その一部は宮崎県都城市と接している。また、隣接する大崎町に飛地を有する。
 北部から東部にかけて丘陵山間地帯で、市域面積の6割を占める森林地が広がる傾斜の多い地形である。中央部から西部にかけてはシラス台地が広がり、志布志湾に向けて穏やかな勾配となっている。河川は北部の山岳地帯から、菱田川、安楽川、前川が志布志湾に注ぎ、農村部及び山間部の集落の多くがこれらの河川沿いに点在している。
 JR日南線、国道 220号線、269号線、448号線が通る。
 志布志湾に注ぐ菱田川東岸の新橋は、江戸時代には島津氏の直轄地で地頭仮屋が置かれた。港町の志布志は江戸時代、琉球などとの貿易で発展。現在、志布志港は物流拠点港湾かつ九州唯一の国際バルク戦略港湾として、南九州地域の国内・国際物流拠点となっている。
 志布志市では、広大な農地と温暖な気候を活かし、大規模畑地灌漑を活用してお茶や野菜など、生産性や付加価値の高い農業が展開されている。茶、ピーマン、メロン、さつまいも、いちごなどの農産物、肉用牛、豚などの畜産物が盛んである。また、うなぎ、鱧、シラスなどの水産物の生産漁獲も盛んであり、県内上位の生産量を誇る。
 海岸部一帯は、日南海岸国定公園の指定を受けており、亜熱帯性の植物が繁茂し、沖合いの枇榔島亜熱帯性植物群落は国の特別天然記念物。安楽には天智天皇を祀るといわれる山宮神社があり、銅鏡は国の重要文化財、境内の大クスは国の天然記念物に指定されている。

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