香南市は、県中東部に位置し、北部は四国山地の一部で、南部には高知平野が広がり、土佐湾に臨む。安芸市、南国市、香美市、芸西村と接する。
 南部地域は太平洋に面する海岸部と肥沃な平野部が東西に広がり、中部地域は低山が連なる中で里山環境が広がり、北部地域は低山が連なる四国山地の一部を構成しており、四国山地を源流にする物部川、香宗川、夜須川が流れる。
 土佐くろしお鉄道阿佐線(ごめん・なはり線)が通る。海岸に沿って国道55号(土佐浜街道)が走り、さらに高知市と安芸市を結ぶ高知東部自動車道が通じる。
 古代には淳仁天皇の弟池田親王や、応天門の変の縁座により紀夏井が流されたと伝え、遺跡、古墳やゆかりの神社、寺院等が残る。古代から中世にかけては荘園化が進み、近世では野中兼山による地域開発もなされ発展してきました。近世以降、赤岡では綿織物や製塩業に加え、交通の要衝として香宗川の舟運も活かした商業が栄え、近年まで周辺地域の産業・交易の中心地として賑わった。
 米作のほかトマト、キュウリなどの促成や抑制園芸、ニラ、早掘りサツマイモの栽培が行われる。また、山麓は県下有数のミカン産地で、山間部ではショウガの栽培も盛ん。物部川河口ではウナギの養殖が行われている。夜須川河口の手結内港は日本最古級の掘り込み港で現在は沖合漁業の漁港。機械金属系の工場が立地している。
 手結住吉県立自然公園、龍河洞県立自然公園に含まれる。県立のいち動物公園、野外劇場「天然色劇場」などがある。大日寺は四国八十八か所札所で、国指定重要文化財の木造大日如来坐像・木造聖観音立像を蔵する。天神の大スギは国指定天然記念物、手結のつんつく踊は選択無形民俗文化財。多江戸期の絵師・絵金の作品が並ぶ絵金祭り、県指定の文化財に指定されている若一王子宮獅子舞、手結盆踊りなどのほか、端午の節句にはこの地方特有の風習であるフラフ(男児の健やかな成長を願って端午の節句にこいのぼりと並んで立てられる大漁旗をイメージしてできたもの)が多くの家ではためく。

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