津野町は、県中西部に位置し、北部は東から佐川町、越知町、仁淀川町、愛媛県久万高原町、西部は梼原町、南部は西から四万十町、中土佐町、東部は須崎市に接している。
 天狗高原のほか北部には黒滝山、不入山、鶴松森、黒川森などの高山が連なる。東部を新荘川が東流し、西部を四万十川、北川が南流する。約90%が山林で占められ、農地や宅地面積比率は低い。国道197号、北川川沿いに国道439号が走る。
 中世には京の賀茂御祖神社の荘園である津野荘に含まれ、同荘を背景として勢力を伸ばした津野氏が新荘川北岸の姫野々城に拠った。津野荘からは五山文学の双璧と賞された南北朝時代の義堂周信、室町初期の絶海中津を輩出。戦国時代後期には一条氏に支配された。新荘川・四万十川などの上流地域は茶・紙の生産が盛んだった。
 現在、産業では、林業のほか米作、茶、クリ、シイタケやナス、コンニャクイモなどを生産する。
 観光では、四国カルスト県立自然公園に含まれる天狗高原や、四万十川の源流域を占める不入山、船戸渓谷など景観に恵まれる。津野山古式神楽は国指定無形民俗文化財の「土佐の神楽」の一つ。北川の高野にある鍋蓋上廻し式の舞台は国指定有形民俗文化財。縄文時代の遺物包含地である船戸遺跡、新土居遺跡がある。

観光資源一覧

四国カルストの写真

四国カルスト (愛媛県 久万高原町 / 高知県 津野町 )

愛媛県と高知県との県境にまたがる約25kmのカルスト*台地で、山口県の秋吉台、福岡県の平尾台に並ぶ日本三大カルストの一つであり、標高が高いことが特徴となっている。  東部の標高1485mの天狗ノ森をピークにゆるやかな起伏の続く天狗高原、ほぼ中央の周辺に位置し、高山植物や200頭余りの牛が放牧され、のどかな風景が広がる姫鶴平(め...